アトミック・カフェの作品情報・感想・評価

アトミック・カフェ1982年製作の映画)

THE ATOMIC CAFE

製作国:

上映時間:89分

ジャンル:

3.6

「アトミック・カフェ」に投稿された感想・評価

ここまで編集が及ぶと、純粋なドキュメンタリーと言えるかどうかちょっとわからないけれど、でも編集って言う切り取りをしないドキュメンタリーは無い。原爆とは、と言う話を、こう言う切り口で映画にするってのは、非常に知的だなと思いました。原爆だけではなく、報道や人々の無知についても、しかし観客に委ねる手法でした。
1SSEI

1SSEIの感想・評価

4.5
とある方が“傑作”というものを定義するときに「その作品の中にたくさんの意味を読み込めるもの」であると言っていた
この作品は核にまつわるあらゆる記録映像、映画、音楽に至るまで既存のフッテージのみを編集で繋いだドキュメンタリー映画だが、そういう意味では紛れもなく傑作だろう

人によってはこの映画を核開発を賛美しもっと開発を促すものと受け取るかもしれない。そしてそれに対して賛同する人もいるだろうし、強烈な拒絶反応を引き起こされる人もいるかもしれない

または人によってはこの映画を核開発を皮肉込みでこき下ろした内容と受け入れるかもしれない。それに賛同する人もいれば、同じく拒絶反応を引き起こす人も。あるいは「たくさんの被害者がいる中でこの描き方は不謹慎ではないか!?」と憤る人もいるだろう

しかし、この映画はただひたすらに<事実=ファクト>を小気味よく並べているだけ
だが、それに触れた人たちは非難したくなるし、擁護したくなってしまう
自分の中にある核に対するスタンスを表明したくなってしまう

しかもこれを見て悪趣味・不謹慎と感じる人が大半だろうが、前述の通り全てが既存のフッテージで構成されている
だから、その悪趣味な言動、映像、アニメーション、曲、アトミック・カフェやアトミック・ラブといった風俗にいたるまで全てが実際に製作され、発言され、放映・公開され、流行したものであるのだ
これらを悪趣味と感じるならば実際の世界が悪趣味であるということに他ならない

核開発にまつわるプロパガンダ映画の数々、政治家たちの核開発を推し進める言動のあまりに無責任なことよ
目的のためなら平気で嘘をつくということは頭ではわかるが、国が言うことが正しく反対意見を潰されると一国民が事実をしっかりと把握することは難しい
怖い時代だったんだね〜と笑っていられるほど能天気ならいいけれど、現状を鑑みるとただ笑ってもいられない

監督の一人であるケヴィン・ラハティはマイケル・ムーアにドキュメンタリーのイロハを叩き込んだ人なんだって。ムーアも過激になるわけだ
otom

otomの感想・評価

4.0
VHSから取り込んだやつを久々に。なんでもアリなこれが戦勝国ってやつなんだな。最後の2人まで殺しあうのが人類...認めたくないけどねぇ。どこの国も変わらないのだとは思うけれども、自己防衛の名のもとに繰り広げられる諸々の滑稽さ。嫌だねぇ。
berryclan

berryclanの感想・評価

2.5
メディアはマインドコントロールするためのもの?怖い
fujiK

fujiKの感想・評価

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🎦✒️📑
アメリカの核兵器に関するプロパガンダ映像がひたすら2時間続く作品だか非常に興味深く、現在の世界情勢を踏まえると是非見ておきたいドキュメンタリー映画。核兵器に対する意識が大きく変化する、かも。
TSUBASA

TSUBASAの感想・評価

3.7
【核兵器に対する捉え方】79点
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監督:ケヴィン・ラファティ 他2人
製作国:アメリカ
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:89分
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映画用のナレーションを一切排し、当時のニュース映像やインタビュー映像だけを巧みに編集して完成させたドキュメンタリー映画です。かのマイケルムーアも、今作を見て映画監督を志すようになったようです。Atomicという負のオーラ満載の単語を使いながらも、今作の構成は驚くほどに陽気。そう、当時のアメリカ国民が核兵器に対してどう思っているのかがわかってしまうのです。
核兵器は抑止力どころか、長い長い戦争に終止符をうった英雄とみなされているのです。

今作は、アメリカがエノラゲイで広島に原爆を投下した事実から映されます。トルーマンのあのにやけようが妙に印象的でした。恐ろしいことに、日本が克服しなければそれ以降十数発を投下する予定だったそうです。何故広島を狙ったのかというインタビューもされていますし、焼け野原の広島、そして被爆した方の痛ましい映像なども取り上げられています。それから映像は戦後の水爆実験などに焦点をあてていきます。

先述した通り、今作の恐ろしいところは、当時のアメリカ国民の核兵器に対する感情を読み取れてしまうところにあります。今でこそ核兵器廃絶をうたいあげる世界ですが、当時のアメリカ国民はそんなこと微塵も思っていない。核兵器は賞賛され、Atomicという言葉はいわば「スーパーマン」のような正義の味方として使用されるのです。今作のタイトルも、そういうカフェがあったということで驚きを隠せない。おまけに核兵器を扱う映像なのに陽気な音楽、歌詞が流れ続けます。このギャップは一体なんなのだろうか。

また、ソ連と冷戦下に入ってからのアメリカでの核兵器対策が興味深かったです。ピカっと光れば即座に作業をやめて伏せる。そんな動作を国民は教え込まれ、それが映像に残されています。この変容が面白い。それまで自分たちだけが持つ英雄と思っていたものが、最も敵対視する国も持つことになる。その恐怖は計り知れず、このような訓練がされたのでしょう。

一から映画を作成するという点では、今作を仕上げた監督たちはほとんど何もしてないと言えるでしょう。ただし、これらの映像を巧みに編集したことこそがこの監督 たちの腕であり、社会派ドキュメンタリー映画として今も名を残しているのでしょう。
Roma

Romaの感想・評価

4.0
アメリカ国内における核関連プロパガンダ映像資料を編集した映画であり、それ以外のナレーションは入らない点がよい。

敗戦濃厚の日本に2発も(降伏しなければ、その後17発も予定されていたという話もあるが)実戦投下した背景が理解できる。

ビキニ環礁での核実験のために、米軍に「協力的に」移住する島民たち、はじめて原爆実験に参加する兵士にその美しさを語る従軍牧師、Atomicというワードに心躍らせる市民などなど、記録として興味深いシーンが多い。

北朝鮮を嗤うことなど出来ないのである。
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