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仮面/ペルソナのadamのレビュー・感想・評価

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
4.0
理解不能なのに、妖艶な女二人が呈する空気感と、突如割り込むエキセントリックな映像と音楽に最後まで釘付けになった映画。誰しもが演じながら生きていて、多面性のない人間などいない。ペルソナは、私が初めて大学の心理学の授業で聞いた時、人間に対する恐怖と好奇心を改めて抱いた言葉。この多面性に折り合いをつけて生きていかないと、対人恐怖症になったりするが、誰しもが抱いたことのある疑問や恐怖であると思う。しかし、前衛的な表現技法のためか、そのテーマを扱うことによって何か解決してくれたり、希望を与えてくれるような映画ではない。感情移入もなし。目の前の画面に惹きつけられ、そしてふと自分自身を省みた時に、ほんの少し、人間のおぞましさがあぶり出されるような感覚がした。