ユタ

ユタの感想・レビュー

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます。

TSUTAYAの発掘良品にて。

失語症になった女優と看護師が療養の為共同生活を始めるが‥という話。

あんな状況じゃ、そら逆転移が起こるに決まってると思ったけど、作り手からすればそんな所はどうでもよく、抽象的な精神世界を描くことにフォーカスしたかったのだろうと思う。設定は今から考えると飲み込みづらいけど、テーマは現代においても通じるもの。


人は誰しも、何かを演じて生きている。
職場での自分、友達といるときの自分、恋人といるときの自分、家族といるときの自分、一人きりのときの自分。

自らを偽り仮面をかぶることに対する葛藤や苦悩を、女優と看護師の関係性・互いの人格が侵食しあい、せめぎ合う過程を描きながら浮かび上がらせていく。

また、この作品は当時のベルイマンの心境も重ねられているのだという評を見て味わいが増した。