「仮面/ペルソナ」に投稿された感想・レビュー

ユタ
ユタの感想・レビュー
2016/07/09
4.0

このレビューはネタバレを含みます

TSUTAYAの発掘良品にて。

失語症になった女優と看護師が療養の為共同生活を始めるが‥という話。

あんな状況じゃ、そら逆転移が起こるに決まってると思ったけど、作り手からすればそんな所はどうでもよく、抽象的な精神世界を描くことにフォーカスしたかったのだろうと思う。設定は今から考えると飲み込みづらいけど、テーマは現代においても通じるもの。


人は誰しも、何かを演じて生きている。
職場での自分、友達といるときの自分、恋人といるときの自分、家族といるときの自分、一人きりのときの自分。

自らを偽り仮面をかぶることに対する葛藤や苦悩を、女優と看護師の関係性・互いの人格が侵食しあい、せめぎ合う過程を描きながら浮かび上がらせていく。

また、この作品は当時のベルイマンの心境も重ねられているのだという評を見て味わいが増した。
YMK
YMKの感想・レビュー
2017/04/19
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Artっすね
メルヘン
メルヘンの感想・レビュー
2017/04/18
3.0
1966年公開。イングマール・ベルイマンが監督。当監督の作品は初鑑賞。
言語障害を起こした女優と、その看護を担当する看護師を描く。沈黙するしかない女優とお喋りな看護師の距離は縮まっていく。
冒頭からフィルム走行が描かれるように、この映画が「映画」であることを意識させられる。ワルシャワ・ゲットーの写真など意図が汲み取れないカットはいくつもあった。
主題であろう「人間は演技する」ということを女医が簡単に喋ってしまうのは惜しい気がした。ある種の説明ゼリフなのではないか。ほか、台詞の余韻を残さずに、次のシーンの台詞の冒頭を間髪入れずに繋ぐなど、テンポに違和感を感じさせる編集が(意図しているものだろうが)理解できずに困惑した。
Gouma
Goumaの感想・レビュー
2017/04/15
5.0
ぶっちぎりで趣味悪いけど
ぶっちぎりで面白い
Zuidou
Zuidouの感想・レビュー
2017/04/15
3.8
ドッペルゲンガーと言われれば確かにそうかもしれない。新しく出会った人が全く関係の無い昔の知り合いと喋り方や性格が同一人物じゃないかと思うくらいソックリ同じという経験が、短いながらこれまで生きてきた人生の中で数え切れない程ある。いくらそれぞれ違う環境で生まれ育ってきているとは言っても、人間はある程度パターン化してしまう生き物なんだろうと今まで納得していた。この映画に登場する二人の女性を見ていて、その不思議にはもっと根の深い、カルト的な根拠があるような気がするようになってきてしまった。「似ている」って突き詰めて考えてみると凄く怖いことだ。自分はあの人じゃないのに。あの人は自分じゃないのに。どこまでが自分でどこからが他人なのか境界線が分からなくなる、そこまで行くともう精神病の症状か哲学の領域だけど、考えずにはいられなかった。
papico
papicoの感想・レビュー
2017/04/12
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記録
Phoebe
Phoebeの感想・レビュー
2017/04/11
4.5
ベルイマンによるドッペルゲンガーをテーマにした前衛的な作品

圧巻の映像体験をさせてくれる。特に冒頭6分間はアート。以前大学の講義で観せられたとき、理解不能だったけれども圧倒された。今回も圧倒させられたものの、最終的には多少はイメージと映像化されたもののをリンクすることができた気がする。ベルイマンの思考をわずかながら理解できたような気がして胸が高鳴る笑

「わたしの中に2つの人格があるのか」「ウソと芝居」「言葉は無力」「言葉は吐き気と苦痛をもたらすだけ」
言語障害をもつ無言の女優と、永遠と話し続ける彼女の看護師。この印象的な台詞からも想像できる彼女たちの関係。葛藤。夢か現実か。(みんなどう捉えたのか気になる。人によって異なるんだろうけれどもそういう作品がむしろ好み)

ベトナム戦争中の焼身自殺動画やナチスのユダヤ人迫害写真も印象的でした
もんてすQ
もんてすQの感想・レビュー
2017/04/09
3.7
鏡に映った アナタとふたり
情けないようで 逞しくもある

顔と顔を寄せ合い 慰めあったら
それぞれ 玄関のドアを一人で開けよう

ウゥゥ~... ウォウ~...



全ての人がコミュニケーションを目的に、"自分"というキャラクターを幼児期から死ぬまで創造し演じている
ここではそれを、絶え間なく変容する《仮面》を着けていると現す

《仮面》はコミュニケーションを行う上では、盾にも矛にもなる

しかし自分の《仮面》を見ることは、作り手にも関わらず凡そ不可能である
鏡を使っても、普段の《仮面》は見ることができない
鏡やカメラの前では、人は演技をしてしまうからである
この映画の重要アイテムである"鏡"は、それを表すためなのか何度も出現する



エリザベートは我が子への憎しみ・嫌悪を決して知られまいと、精巧な《仮面》を着けた...言語を一切封印するという形で...
そうすれば自身の《仮面》が見えなくても、誰にも心を悟られない
(ここは別荘に移る場面の、女医のセリフを参照)

一方のアルマは、エリザベートをセリフ通り「まるで姉のよう」に慕っていた
しかし、エリザベートが書いた女医宛ての手紙を不意に読んだことで、アルマの慕わしい想いは霧散してしまう
手紙の内容に怒り心頭のアルマは、エリザベートの頑強な《仮面》をついに打ち砕いてしまう...

そうして、エリザベートはライトの下に女優として戻る
これ以上、女医の別荘に滞在し続ける理由の《仮面》が失われたからである
アルマは看護士として病院へ戻り、いずれは婚約者と結婚するのだろう

《産みたかった女》と《産みたくなかった女》
鏡の前では似た者同士、ところが《仮面》の下の素顔は...



...など乱雑な妄想?こじ付け?しましたが、イントロ/アウトロの映像は全くの意味不明

ホロコーストの写真や、焼身自殺する僧侶の映像が使用された意図は何でしょう?
(ベルイマン監督による「このストーリーは現実の出来事で、ファンタジーや誰かの夢の話では無い」というメッセージなのでしょうか?)



めっちゃ書いたけど大ハズレの予感
絶対に綻びがある、というかもう日本語に自信が無い...
これ、一時間もずっと書いてるけど誰も読まねえよな

結局は町山センセイの有料ポッドキャストを聴くしか無い
しかしアレ、ちょっと高いよ

『野いちご』みたいに、わかりやすいベルイマン作品をどなたか教えて下さい



嵐を 起こして 素顔を 見せるわ...
春子
春子の感想・レビュー
2017/04/04
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質感。黒のレインコート・タートルネック
小野寺
小野寺の感想・レビュー
2017/04/04
5.0
これは。。。これまた衝撃的な作品を見てしまった。。。
前衛的な演出。唐突なカット。核心に迫るキーを冒頭で提示しておいて、それから物語を展開させる形式。何もかも全部が暗示となって、メタファーとなって、自分の目はそれに釘付け。。。

ドッペルゲンガー、、、 ドッペルゲンガー???フィルム、映写機。カメラ。フィルムに焼き付く像。それを映写機にかける。うむ。。。精神世界の投射か。憧れの女優に?
表と裏がせめぎあう。光と影がせめぎあう。侵食する。重なる。混じり合う。溶け合う。反発する。入れ替わる。
光が影に蝕まれてゆく。光と影が突然入れ替わる(消灯する、点灯する)。境目が濃くなる。境目が曖昧になる。入れ替わる。
何が実体なのか、何が鏡像なのかが徐々に曖昧になる。虚構も入り乱れる。見失う。投影される。重なり合う。
入れ替わる。
入れ替わらない。
失語症、沈黙する。喋り倒す。さらけ出す。さらけ出さない。
堕胎する。産む。憎む。罪、磔。母の像に触れる息子。影が覆う。無への帰結。

この絶妙な心理描写。前衛的な表現手法を用いて、あの世的に演出する。精神的な混沌を濃密に描写する。メタファー、メタファー、メタファー、暗示。地獄のモンタージュ。

この映画はヤバイ。

こういう映画に触発されて、映画作家という職業に憧れるんですよ。
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