仮面/ペルソナの作品情報・感想・評価

「仮面/ペルソナ」に投稿された感想・評価

ユタ

ユタの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

TSUTAYAの発掘良品にて。

失語症になった女優と看護師が療養の為共同生活を始めるが‥という話。

あんな状況じゃ、そら逆転移が起こるに決まってると思ったけど、作り手からすればそんな所はどうでもよく、抽象的な精神世界を描くことにフォーカスしたかったのだろうと思う。設定は今から考えると飲み込みづらいけど、テーマは現代においても通じるもの。


人は誰しも、何かを演じて生きている。
職場での自分、友達といるときの自分、恋人といるときの自分、家族といるときの自分、一人きりのときの自分。

自らを偽り仮面をかぶることに対する葛藤や苦悩を、女優と看護師の関係性・互いの人格が侵食しあい、せめぎ合う過程を描きながら浮かび上がらせていく。

また、この作品は当時のベルイマンの心境も重ねられているのだという評を見て味わいが増した。
McQ

McQの感想・評価

4.0
イングマールベルイマン監督作品。天才というより、もはや神、、

難解と呼ばれる作品との事ですが、一般的に評価されている「第七の封印」よりも遥かに分かりやすく、取っ付きやすい作品ではないかと思います。

それは、今やこの作品の影響を受けた作品で溢れ返っているからではないでしょうか。

なので悲しいことに、この作品を今初見した所で衝撃は少ないと思います。

それでも、冒頭からとにかくパワフル。この時代では考えられないほどのスタイリッシュさ。芸術性。

圧巻です、、
1127sn

1127snの感想・評価

4.7
メタなはじまりから、ただごとではなく。好きだけど嫌いな、人間の内面に、触れられたような、次元を超えてしまった映画。
櫻

櫻の感想・評価

-
凄い、、凄いとしかいえない。
言葉を発することを拒絶した女優と語り続ける看護婦の内面の対比が手紙によって逆転してしまうシーンに驚く。人は二面性なんてのでは足りず 数えきれぬほどの本心を 言動や表情で隠し 凡ゆる人物を演じている。果たして ありのままの自分 とは一体どれなのか、という問いこそ馬鹿馬鹿しく思えてしまえるありのままや本当であることの曖昧さ。どれもそうで有るということもそうでは無いということ、問うて探し回るほどに無であることに気づかされる。何枚もの仮面を外したり 付けたりしながら私達は生きて死んでいくだけなのだ。
O

Oの感想・評価

5.0
何度鑑賞してもその内奥に深淵なる表現動機を秘めたような何やらただならぬ雰囲気を作品全体通して感じてしまうのだが。
2人の女がどちらからともなく我が身を重ね鏡像関係を結び、自己と他者を隔てる境界線が互いの記憶や恐れ、憧憬の中に溶け失せてゆくその混沌はどこまでもメタフォリカルであり、極めて曖昧な虚構の多重構造に迷い込んでゆく2人の女の血みどろの愛憎劇は、微妙に角度をずらして配置された合わせ鏡の如く、あらゆる寓喩としての可能性を無限に幾重にも反映し得る、あるいはそれ自体が自己と他者との境界に潜む不吉な塊を表現し得る巧みさを持っていると言えよう。やがてそれは例えば唐突に挟まれるフィルムやキャメラのモンタージュによって「映画」である事さえ想起させる事からも、やはりベルイマンの内に何かしらの強い表現動機、というよりも得体の知れぬ衝動、とでも言った方が良いような、何らかの底知れぬ強烈な潮汐力のようなものが働いていたとでも考えるのが妥当ではないか。
とにかくあらゆる解釈の可能性にあからさま過ぎるほどに開かれている、といった具合の実に困った作品であるが、それゆえに、むしろ映画というよりも、寓話の体を成したベルイマンによるエッセイであり、あるいは心境小説、あるいは私小説であると考えてこのテクストを解釈する、あるいはこの男の文体や世界観を味わうという、ともすれば常軌を逸した姿勢もなかなか興味深いものとして受け入れられるのではないだろうか。こんな立派な映画芸術をどうしてこうもわざわざ文学作品として見たがるのかと聞かれれば、何だか自分でもよく分からないような奇妙な感覚が僕にそう解釈させるのだ、といった程度の事しか今は言えぬのだが、とにかく実際そうなのである。
色々と奇妙な見解をつらつらと綴ってみたが、曲がりなりにも映画史に傑出した名作(いや、名著)であるのはここに述べるまでもない。まるで大地をじわりじわりと覆い尽くしてゆく影の如く見る者の心を侵食していくような、深い闇が牙をむいたような作品である。梶井基次郎の短編に「檸檬」やら「Kの昇天」やら「桜の樹の下には」やら色々あるが、初めてあれらの作品を読んだ時、僕は背筋をぞっと滑り上がってゆくような不吉な感触を舌でベタりと舐め回すように味わったものだが、この「仮面/ペルソナ」もまたそういった感触を僕に思い出させてくれる作品であった。
迷う事なくオールタイム・ベストの一本に入れてしまえる小品である。
kyoko

kyokoの感想・評価

-
こわっ、、
KyokaT

KyokaTの感想・評価

4.3
ど変態映画
atsuki

atsukiの感想・評価

4.6
メタファーの込められたサブリミナルをモンタージュしたアバンタイトル。そこから性と死を匂わせ、始まるのは仮面の剥がれた患者と仮面が剥がれて行く医者との喰っては喰われの精神カニバル医療もの。

何とも言えない溶け出していく感じは、映画だけでなく観客のペルソナ(人格)まで曖昧にしてしまいそう。またあのエロ話が衝撃的でめちゃくちゃエロい。
いつも驚かされる冒頭の映像は色々な映像を組み合わせたモンタージュ...嫌でも不安な気分にさせらせる一方でワクワクする場面でもある。たぶん一つ一つの映像に意味があるのだろうが、ウーンよくわからない...(笑)

物語は舞台女優のエリザベート(リブ・ウルマン)が突然失語症になり看護婦のアルマ(ビビ・アンデーション)に付き添われて療養に行く話。
無表情で時折歪んだ笑みを見せ終始無言のエリザベートに対し一心不乱に喋りまくるアルマが時折重なって見え、ラストシーンへと続いていく。過去の出来事を喋るうちに、エリザベートとアルマの過去が交差して...

やはり、ベルイマン、凄いです。人は多くの仮面を付けて生きている。相手や自分の立場によって仮面を変えたりしている。
今作の場合は過去の出来事によるストレスも内面と外面を乖離させる原因なのかもしれないですが、精神的に病んでいる状態も表現していたように感じました。
なんとなくわかったような、わからないような感じですが、今作は後に作られた映画に多大な影響を与えたとも言われており、とても実験的な映画だな~と、思いました。

前に観た映画「ブラック・スワン」や「ファイト・クラブ」などは影響を受けたらしく、見直してみたくなりました。
N4M30V3R

N4M30V3Rの感想・評価

5.0
これを67年にやってる衝撃!
もうこれ系のテーマつくんなくていいよってくらい完成されてる!

個人的にはフランソワ・オゾン「スイミングプール」の元ネタだってことがわかって嬉しかった。(スイミングより複雑なのがまた良い!)あと、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン!!!
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