仮面/ペルソナの作品情報・感想・評価 - 4ページ目

「仮面/ペルソナ」に投稿された感想・評価

nomu

nomuの感想・評価

3.8
女優の中身が手に取るように分かった。
きっと2人で過ごす中でも彼女はずっと女優で彼女らは女優で、女優と名乗っているかいないかの違い。成り代わることもできるし、自身でいることもできるがそれが分からなくなる瞬間があるのだろう。ベルイマン監督のその視点と、その目に映る女優像なのかと作品の真意が知りたくなった。
ふたりの女の輪郭が溶けていくような、不思議な感覚…
Ryotal

Ryotalの感想・評価

4.5
舞台で言葉が出なくなった女優エリザベット・ヴォーグレルは看護師のアルマと医者の別荘で休養をとる。喋ろうとしないヴォーグレルに対して、憧れの女優を前にしたアルマは海辺で少年らと乱交をした話や、夫との話などを間断なく喋り立てる。エリザベットは和やかに聞いているように思えた。話そうとしないエリザベットの内心は一通の手紙で明らかになる。

一度観ただけでは消化できなかった。それでも魅力的な映像に惹かれる。誰もが抱える二面性。アルマは〈仮面〉を被ることなく、エリザベットに内心を打ち明けるが、逆にエリザベットは硬い〈仮面〉で覆われている。そして、アルマやエリザベットは自分自身ばかりではなく、周囲をも傷つけてゆく。後半ではエリザベットがアルマになり、アルマがエリザベットになったと思うと、アルマはアルマで、エリザベットはエリザベットにもどる。と思えばーー。正直まだ消化できていない。また見直す。
人間の持つ不安 かなわなかった夢や残酷さ死への恐怖 耐えがたい現世の苦悩が来世の救済という希望を打ち砕く。
闇と沈黙を前にして信仰は揺らぎ、神に見捨てられたと感じる、震えながらそう語る。

誰の中にもある二面性。冒頭の映像が格好良すぎて。僕の中のもう1人のひさと。名を(ひさし)以後お見知り置きを。そう、ひさしが雄叫びをあげた。
Sou

Souの感想・評価

3.7
難解かもしれないが、所々の言いたい事はわかりました。また斬新な映像がすごい。
ベルイマンの中でも分かりやすかったのかな?と思いました。
見てる途中に勅使河原監督を思い出しました。
Takim

Takimの感想・評価

3.9
本当の自分と他人の目に映る自分とのギャップ
なんとなく分かるけど掴めそうで掴めない

このレビューはネタバレを含みます

矢継ぎ早に流れていく、一見なんの脈絡もないモチーフの数々。そして、若い看護師アルマと口を閉ざした舞台女優エリザーベト、2人の女性にフォーカスした非常に狭い空間でのストーリー。
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物語が進むにつれ、アルマは自分の理想と行動が裏腹になってしまうことに苦しんでいるのだと明らかになる。「まるで二重人格のよう」だという彼女のセリフが印象的だ。

そして、エリザーベトは、アルマの抱えるもう一つの意識を擬人化した、いわばアルマが本当の自分を現実から遮断するための「仮面」のような存在だと考えられる。
ともすれば、今作におけるアルマとエリザーベトのダイアローグは、実はアルマが理想の自分と嘘で塗り固めたもう一人の自分の間で自問しているモノローグのようにも見える。

とはいえ、解釈のしかたは人によってわかれると思うし、時間をおいて見返してもまた違う解釈ができそうな作品。
今作が『ファイトクラブ』や『マルホランド・ドライブ』に影響を与えた作品だということをいかんせん既に耳に入れていたため、今作のタネはおおかた予測がついていたのだが、ここまで詩的で捉えどころのない作品だとは思わなかった。

ベルイマン作品は大抵が1時間半程度に収まっているが、再度見直してようやく理解のとっかかりが掴めるほどの難解さゆえ一本一本にすごく時間がかかってしまう…
えす

えすの感想・評価

3.1
後の映画に多大な影響を与えた当時としては前衛的なプロットに、オープニングの不気味なモンタージュ。
お気に入りの映画の中には本作の影響を感じるものも幾つかあるし、部分的にはとても好きだけど苦手意識のある監督さんです。
ekn

eknの感想・評価

4.0
大胆な顔のアップと斬新な配置がどこか暴力的に映る。カメラを通じて観るということの不可抗力を実感する。それでも幻惑するような光と海岸の横移動があまりに美しく、次はスクリーンで観たいと思った。