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失われた週末のkazu1961のレビュー・感想・評価

失われた週末(1945年製作の映画)
3.6
「失われた週末」
原題「The Lost Weekend」
1947/12/30公開 アメリカ作品 2017-240
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
1946年第18回 アカデミー賞作品賞

好きなビリー・ワイルダー監督の作品ですが、取り上げたテーマがアルコール依存症、ということで一風変わったかなりシリアスな作品に仕上がっています。アルコール依存症患者のどうしようもない苦しみと弱さを描いた社会派映画というべきでしょうね。
主演のレイ・ミランドは本作までは冴えない俳優だったらしく、素晴らしい脚本と演出があれば、冴えなかった俳優でもホームラン(アカデミー主演男優賞)を打つことがあるという良い見本になったと言われています。また音楽のミクロス・ローザの貢献も大きく、緊迫感、苦しみが上手く表現されていますね。
やはりこの年代で既にこれだけ深刻な作品を送り出していた当時のハリウッドの懐の深さと完全に才能が開花したビリー・ワイルダー監督のアカデミー賞初受賞作品なので観るべき作品かと。

アカデミー賞4部門、カンヌ映画祭グランプリ受賞など各国で賞賛を集めたシリアスドラマ。ニューヨークに住む売れない作家のドンは、アルコールに溺れる日々を過ごしていた。酒代に困っては兄の金に手をつけ、果ては商売道具のタイプライターまで売ろうとする。絶望の淵をさまようドンをレイ・ミランドが好演し、オスカー男優の仲間入りを果たす。監督のワイルダーは、この作品で2番目の妻となるオードリー・ヤングと知り合った。
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