翔海

シカゴの翔海のレビュー・感想・評価

シカゴ(2002年製作の映画)
3.6
欲しいのは脚光と名声。
そのためなら手段など選んではいれない。

1920年代のシカゴ、ショービジネスでの成功を夢見るロキシーはナイトクラブで人気の姉妹の一人ヴェルマは舞台を浮気相手のフレッドと見に行っていた。そんなヴェルマは夫と実の妹がベットに居るところを目撃して二人を殺害していた。ショーの後、刑事に身柄を拘束さらクック郡刑務所に送還される。フレッドからクラブのマネージャーに紹介してもらうことを信じていたロキシーだったがフレッドの目的は体の関係であり、ツテなどなかった。逆上したロキシーは口論の末、彼を射殺してしまう。正当防衛を訴えるロキシーだったがヴェルマと同じくクック郡刑務所に収監される。そこでは女性看守モートンが受刑者たちを牛耳っていた。困ったことがあれば賄賂でモートンは協力してくれる。すでに収監されていたヴェルマはモートンから敏腕弁護士フリン弁護士を紹介してもらい裁判で無実を勝ち取ろうとしていた。その頃、ロキシーも刑務所から出るためにフリン弁護士と接触をする。敏腕弁護士フリンの手腕により記者や市民をも欺く。二人の女受刑者たちはショービジネスの世界に返り咲くために奮闘する。

シカゴに暮らす女性たちのたくましさ。
刑務所に収監された殺人容疑の女性囚人たちを怒らせたら誰も手に負えない。男性に謙ることなどせず、自分を貫く彼女たちの姿には圧倒される。

ミュージカル映画としても有名な作品。アカデミー賞作品含め6冠にも輝いている。ミュージカル映画はあまり観ないジャンルでもあり、終始置いてけぼりにされてしまった。刑務所のなかでも女性たちがミュージカルを交えて踊る姿は暗いイメージすら払拭する。弁護士フリンが記者たちの前でロキシーを擁護するためインタビューを受けるシーンの記者たちがまるでフリンにマリオネットように操り人形になる演出はユーモラスで楽しませてくれた。
翔海

翔海