ブロードウェイのミュージカルといえば『オペラ座の怪人』、『キャッツ』、『レ・ミゼラブル』などが思いつくところですが、お恥ずかしながら『シカゴ』は映画化された本作をきっかけに知りました。ブロードウェイで2番目に歴史が長い、人気ランキング上位をキープしているロングラン作品なのだそう。米倉涼子が本場ブロードウェイで主役を務めたことが話題になっていましたね(そこだけ知ってた)。
本作は色気のあるダンスシーンや演出があるのでディズニー系のミュージカル等と比べると少し大人向け。なにしろ主人公ロキシー・ハートもヴェルマ・ケリーも欲望と虚栄心の塊にもみえる非常に複雑で、道徳的に曖昧なキャラクター。善人なのはロキシーの夫ぐらいなのです。
ジャズ全盛期だった1920年代の禁酒法時代のシカゴが舞台。シックなジャズやエネルギッシュでセクシーな振付、アメリカらしいスキャンダラスなストーリー展開がスリリングで楽しいミュージカルでした。
ブロードウェイのミュージカルが持つエネルギッシュなパフォーマンスの雰囲気を感じることはできましたが、やはりダンサーや歌手の息遣いを間近で感じられるライブの臨場感を味わってみたくなりますね。
敏腕弁護士ビリー・フリンを演じたリチャード・ギアの歌声はあまり好みじゃなかったかな。