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シカゴのEDDIEのレビュー・感想・評価

シカゴ(2002年製作の映画)
3.5
ミュージカルのシーンはどれもこれも圧巻!特にキャサリン・ゼタ=ジョーンズの表現力の高さには口が開きっぱなしになるレベル。しかしこれがアカデミー賞作品賞かぁという納得できなさも残る。

キャッチコピーは「この街では、銃弾一発で有名になれる。」だったみたいですね。
アカデミー賞作品ということで作品自体は有名なので存じ上げておりましたが、話のあらすじは観るまでまったく知りませんでした。とりあえずシカゴが舞台かなぐらい。

とにかく冒頭のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるヴェルマ・ケリーのショーの歌唱とダンスに釘付け。正直主役かと勘違いしてしまったほどです。
本作の主役は今年公開した『ジュディ/虹の彼方へ』でも圧倒的パフォーマンスを見せてくれたレニー・ゼルウィガー。ロキシー・ハートという舞台女優を夢見る女性を演じますが、なんといきなり愛人を射殺して刑務所に送られてしまうんですね。
いやはやあらすじちゃんと読まずに観たからいきなり驚きましたよ。「え、マジかよ」みたいな。その後の愛人の素性がわかってからは一種のコメディかと思いましたが、基本的にはダークな内容ながらミュージカル演出で煌びやかに魅せている印象。

この作品のいいところはロキシーのヴェルマへの憧れから立場の逆転、そして2人の協力という構図が出来上がっている点。
プロットとしてはある意味王道的だとも言えるでしょう。だからなのか私にはあまり新鮮味が感じられず、素晴らしい作品だった!とまでには感じませんでした。
ミュージカルシーンはどれも圧巻だっただけに、劇場で観ていたら評価が変わる作品だろうなぁという印象です。

この年の第75回アカデミー賞作品賞ノミネートは本作のほか、『ギャングオブニューヨーク』『戦場のピアニスト』『めぐりあう時間たち』『ロードオブザリング/二つの塔』。『めぐりあう時間たち』だけ未鑑賞ですが、それ以外で考えても個人的には『戦場のピアニスト』かなぁという感覚です。もちろんキャサリン・ゼタ=ジョーンズの助演女優賞や編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、録音賞の受賞は納得しますが。まぁ受賞数が多いので自ずとという考え方もできますかね。

ただ何度もしつこいようですが、キャサリン・ゼタ=ジョーンズは凄いです。彼女メインのパフォーマンスはもちろんですが、クライマックスのレニー・ゼルウィガーとのタッグで息のあった歌唱&ダンスシーンは必見です。

※2020年自宅鑑賞207本目
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