おーつ

007 スカイフォールのおーつのレビュー・感想・評価

007 スカイフォール(2012年製作の映画)
4.9
007初心者のために、その3。
スペクター観る前に、この作品が初007になる方が多いと思います。たしかに傑作ですけども、
「いつもこんな渋い作風だなんて思わないでください」これを40年前やったらウケないでしょう。
これが50周年記念映画だという事を念頭において観ていただきたい

今回はこの映画を使って『どこが50年の節目になっているのか、なぜそんなに傑作と言われるのか』という部分が伝わったら嬉しいです

まずオープニングから、かなり異色な展開なんですよ!!
007のオープニングアクションって毎回ボンドのカッコ良さ、イケメンさを推してくる感じで、
過去作も"オープニングだけは"絶対に良いんですよ。
このスカイフォールのオープニングでは、
上司Mの冷酷な判断によって「ボンドが死んでしまう」という衝撃的な展開。
いつも世界中を飛び回って相手を追い詰めるボンドですが、今作では50年の中で「初めてイギリス本土、しかもMI6本部が攻撃をうける」展開になっているんです。

この国家非常時に一命取り留めてたボンドは復帰を考えるのだが、
「はたしてこんな状況下でジェームズボンドは必要なのか?」
もっといえば
「MI6とか過去の遺産じゃね?」
ってなるわけです。

つまり
『50年積み上げてた007を"ぶっ壊したんですよ!!!"』
そして"次の50年にむけた『再構築』"をしていくのがこの作品なんです!

まず敵役は利を好むテロリストではなく、
冒頭のボンドと同様にMに見捨てれた事で復讐者となった男をノーカントリーの名優ハビエルバルデムを演じてます。
ボンドは自分が成り得た陰の自分と対峙する事で、

「なぜそこまでして英国、Mに忠誠を誓うのか?」
という50年間触れてこなかった007の核に触れてるんです

だからボンドガールなんか本作はいません。
Mとジェームズボンド
この二人の関係にフォーカスされました。

みなさんとにかく異色だという事は伝わりましたか?

父親と観に行ったのですが
父は「渋いというか、ここまでくるとアクション地味だった。
あと長い、、
長いよ、。」
と言うのも一理あります。

撮影監督が無冠の帝王ロジャーディーキンスだけあって、
アクションのシークエンスごとに重み、深みを活かした美しい映像。

この渋さはかっこいいですが、
私のように後からDVDで観た世代と違って、父のようにリアルタイムに変遷を知っている人からすれば、この映画は地味と言われても仕方ないです。

そしてオープニングの曲とスカイフォールのタイトルが出るタイミング。これはシリーズの最高の出来だと思っています。

そして初代ショーンコネリーのボンドへと再構築されて、物語が終わります。
やっぱ色んな変遷あったけどショーンコネリーが原点なんですよ。

てことは次回作『スペクター』はショーンコネリーテイストになる可能性がかなり高いです。
CMからして「ロシアより愛を込めて」とか2代目の「女王陛下の007」の雰囲気があります。

とりあえずスペクターまでには
6代目の3作品は観ておきましょう

これで、007初心者むけレビューは区切りを迎えます。
果たしてどれだけの人に伝わったのか、もっと文才があれば、。