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007 スカイフォールのビンスのレビュー・感想・評価

007 スカイフォール(2012年製作の映画)
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「サーカス」

007、50周年の記念イヤーの作品。
一時はMGMの財政難で製作が中断。
中止とも、ダニエル降板とも伝えられたこともありました。
007ファンにとってはガガガガーンな展開だったのです。
それがどうにかこうにか製作が再び開始され
出来上がったのがこの傑作です。
「007 スカイフォール」
このタイトル聞いただけで、よだれダラ~って感じでした。
ゾクゾクワクワクするタイトル。
徐々に明らかになる情報。
ハビエル・バルデムが悪役。
なんと金髪!
もう期待値上がりまくりでした。
でもって公開初日に劇場へ。
結果、もうどうしようもなく面白かったです。
どうしようもなく面白いんだろうなって
思いながら観にいきましたが。
やっぱりどうしようもなく面白かった。
007の作品には基本ラインがある。
それが見事にどのシーケンスもステキに仕上がってました。
毎回ググっと惹きつけられるオープニングは、
今回も手に汗握らせます。
これがまたとんでもないんです。
13分間のシーンのためにリハーサル三ヶ月。
撮影に二ヶ月費やしただけあって。
それはもう興奮の極致。
ダニエル版ボンドのオープニングは
これまでよりもさらに素晴らしいと思ってたけど。
今回はまた新たな高みへ到達した感がありますね。
そこからの物語は50周年記念作に相応しい展開。
007の敵は元00エージェント。
つまり仲間だったのです。
問われるMI6の意義。
復讐と暴かれる過去。
世界を股にかけ。
哀しき戦いが繰り広げられます。
ボンドの過去が少し明らかになるのも嬉しいですね。
そして、今回のダニエル版ボンドは、
これまでの二作に比べ。
シニカル度が増しています。
シニカル&ユーモアなセリフを言っちゃいます。
これまでのボンド像に少し近づいた印象がありますね。
で、これまた50周年記念作だからでしょうか。
遂に秘密兵器担当のQが新たに登場。
そして、007ファンにはたまらない「あのキャラ」も復活!
これはニヤケがとまりませんでした。
前作は続編的扱いだったので、
言うことがなかったあのキメゼリフも復活。
何もかにもを詰め込んだ007の最新作。
それはもう
エンターテインメントのサーカスと言ってもいいでしょう。
様々な娯楽を詰め込んだエンターテインメント・サーカス。
くしくもMI6は「サーカス」と呼ばれていますね。
このサーカスに
ボクはどこまでもいつまでも、とことん付き合いたいです。
派手でありながらも悲しみと深みのある物語。
この深みに、どこまでもフォールしていきましょう。

でもって、テーマソング。
アデルの唄う「スカイフォール」。
これがまたとんでもなく素晴らしい。
007のテーマソングはこうでなくっちゃ。
こうあるべきというお手本のような曲。
そして圧巻の迫力とクオリティー。
アデル自身の体格のように。
存在感がハンパないです。
これは007史上でも屈指のテーマ曲ではないでしょうか。
基本的にはどれも好きなんですが。
セレクトするなら
「ロシアより愛をこめて」
「ゴールドフィンガー」
「トゥモロー・ネバー・ダイ」
が大好きなテーマ曲でした。
今回の「スカイフォール」は、
それを超えるかもというぐらいの名曲です。
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