成田007

グランド・ホテルの成田007のレビュー・感想・評価

グランド・ホテル(1932年製作の映画)
3.7
1930年代のハリウッド二大女優クロフォードとガルボといった豪華俳優によるホテルを舞台にした群衆劇。ホテル内で繰り広げられる人間模様、ひとつひとつは繋がりはない。しかし、ラストに奇妙な関係性を作り出す。この作品は、今でも見られる一つの場所で様々な人間が集まりドラマが展開していくスタイルの先駆け的存在の映画であり、今作はアカデミー作品賞を受賞している。

この映画の見所は何といっても、二大女優の共演。クロフォードとガルボは今見ても非常に綺麗であり、人々を魅了する力があると分かる。ふたりの役は対照的でガルボは精神的に弱い存在で、クロフォードは芯がある強い女性。このふたりを対照的に出すことで映画に幅がでて面白かった。さらに興味深いのは共演はしているが同じシーンでふたりがいっしょに登場することがないというところだ。当時、二大女優というライバル関係でありながらの共演が感じられ、そんな裏事情も面白い。

ホテルを舞台にした映画はたくさんある。そこで繰り広げられるストーリーは観ていて、旅行にいた気分にしてくれる。ただ、映画もホテルも終わりがある。『グランドホテル。いつも同じだ。人々は訪れては去る。何事もなかったかのように。』このセリフを聞いて非常に考えさせられた。