これは凄いですよ~。
なんていったって、ロジャー・コーマンが製作していますから、ものすごく下らないくせして、時代の空気感だけはメチャクチャ感じさせてくれます。
近未来、2000年ですよ。
とっくに昔になっちゃいましたが。
2000年生まれも中学校を卒業しようって歳ですよ。
まあ、とにかく近未来です。
政府が主催する、とんでもない大陸横断レースが開催されているんですね。
何がとんでもないかと言うと、レース中にひき殺した人間の数が得点になるんです。
つまり、殺人レースですね!
なんでまた政府がこんなのやらせるのか良く分かりませんが、国民は熱狂しているからオッケーなんでしょう。
途中で出てくる老人施設なんて、扱いにこまった老人たちを路上に並べて、ひき殺してくれるのを待っていたりします。
世の末ですな。
とにかく人を効率よく轢けるように、出場マシンも牙が生えていたりします。
ほとんど子供の落書きをそのまま3Dプリンターで作っちゃったような、オモチャのような外観のマシンばかり。
この頭の悪そうなマシンを駆るひとりは、なんとシルベスター・スタローンですよ!
早くロッキーの脚本書けばよかったのに、彼のフィルモグラフィーには燦然と本作のタイトルが残っちゃっているわけですね。スタローンは、この映画をどう思っているのだろうか!
主人公はデビット・キャラダイン演じる無敵のレーサー、フランケンシュタインさんです。
色々あって、こんなことやらせる大統領をどうにかしてやりたいと憤慨しながらもハンドルを握ります。
あとは、殺人チキチキレースを良しとしない抵抗団体の皆様方も、レースを邪魔しようと介入してきますよ。
そんでもって結局どうなるのか?
そこはコーマン映画なので、政治思想とかありそうに見せかけて、どうでもいいぐらいに脳天気でお気楽なラストが待っているから安心してくださいね。
なんとなく、シュワちゃんのタイツ姿を鑑賞するための近未来ラリパッパアクション映画「バトルランナー」と相通じるものがあります。
でもこれ、忘れたころに観ると面白いんだよなあ。
テレビ放送、レンタルビデオ、レンタルDVDにて