2020-86
イタリアの田舎村の話。昔は映画が唯一といっても良い娯楽で、小さい村ではあったが映画館にはいつも人であふれていた。少年トトは映画を観るのはもちろん、映写室が大好きで、映写技師のアルフレードに教わり仕事を覚える。
映画と共に育ったトトの、少年から青年への成長、恋人との青春、老人との友情を描く。
成功したトトは、アルフレードの葬式に村に帰ってくる。村は車で溢れ、映画館は客が入らなくなって取り壊される。思い出の場所は消えてしまったが、アルフレードはフィルムをトトに残してくれていた。
少年のはじける笑顔がとても可愛い。そしてアルフレードがトトに注ぐ愛情が温かい。トトは父がおらず、アルフレードも子がおらず、親子の様でもあるし子弟の様でもある。
村は30年の時間で変わり、映画館も客が入らなくなって取り壊される。でも思い出はフィルムと共に記憶に残っていくのでしょう。