八木

トランスポーターの八木のレビュー・感想・評価

トランスポーター(2002年製作の映画)
3.5
 ベッソンしゃらくせえ(なら見るな)。
 この映画の素晴らしいところは92分であるところでして、あとはステイサムが暴力を振るったり筋肉ポルノだったりするところです。こうして落ち着いて鑑賞してみると、思ったより序盤のカーチェイスがもちゃりしていたり、格闘シーンがもっちゃりしていたり、スタイリッシュではなくスタイリッシュ風だと思った。この映画見て「即席麺に水ぶっかけてレンジ入れてる…外国ってそういう文化なの…」と幼心に思った記憶がありました。

 今作の「惚れていただきました」枠であるライちゃんがステイサムに抱かれるシーンなどあるわけですが(最後まで惚れた感超薄い)、最後に見たときの記憶によるとお話全体の中でどういう流れで抱かれるに至ったのかどうしても継ぎ目を思い出せなかったのですが、今回思いつきで鑑賞して愕然、まるでそのシーンだけぶった切ったかのように、唐突に抱かれて後腐れなし。歩く風俗。エロゲーでももうちょっと丁寧に種まきすると思った。そら思い出せないはずだな。
 全てはスタイリッシュ風に映画全体を落とし込むために動かされ続けるので、登場人物の不思議な心の動きやら、ざんない最後やら、存在感が消え去るライちゃんやら、もっちゃりアクションやら、パパさん無駄なぱっちり二重やら、数々の「それでいいの?」という違和感は確かに存在します。しかし、ステイサムポルノと短い上映時間でスッキリと水に流していただけますし、なんていうか最高の映画ってことでよいと思います。この映画は、必要以上に美化されたけど実際そないうまくもないであろう小学校の給食のように雑な思い出として人々の心に残り続けるでしょう(適当)。

 サメの形のロケットがすげえゆっくりステイサムのおうちに飛来するところ笑った。
八木

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