いくまる

真夜中のパーティーのいくまるのレビュー・感想・評価

真夜中のパーティー(1970年製作の映画)
4.0
今年の推し、マット・ボマーがリメイク版の舞台と映画に出ていたので。
まずはこっちかなーって。
(契約してないから2020年版は見られないんだけど)

引くほどキャラ立ちした友人ハロルドの32歳の誕生日を祝うために集まった、マイケルのゲイ仲間たち。
ユダヤ系、アフリカ系、結婚をしていたり、オネエ系だったり、男娼やマイケルの恋人等々多彩なバックグラウンドを持った男たちが真夜中に集まって楽しいパーティーが始まる。
みんなここでは自分をさらけ出せる。
ゲイを隠さなくても、暴行されたり蔑まれたり殺されるような事はないんだから。

そこにマイケルの友人アランが突然訪ねてきたことで、風向きが変わっていく。
ホモフォビア、浮気の定義、美人不細工に隠れゲイ…?
そして始まる最悪のゲーム。


舞台が原作だけあって、ほぼ全編が1つの部屋で繰り広げられる会話劇。
今このまま劇場公開しても全然違和感がないくらいの内容。
リメイク版はもう少し軽く明るく現代的になっているらしいけれど、ほぼ変えなくても大丈夫なくらい彼らを取り囲む環境は変わっていないんだろうなと思わされる。
50年も経つっていうのに。

楽しく始まったパーティーで一緒に楽しい気分になって、一緒にどんどん気が滅入っていく激重ストーリー。
「なんでこんな事になってしまったんだろう」
それしか出てこないって。

色々な立場からの話が聞けて、なるほど…と思ったりそれはしんどいだろうな…と同情してみたり。
愛や恋にゲイもレズビアンもストレートも無いって言うけど、「いや、あるよな」って現実を見るしかないセリフが次々と。


1970年代。
ゲイ役をするだけでもバッシングの対象になって仕事を失うかもしれなかった時代。
それでもこの作品を世に出してくれた監督やキャスト、スタッフ全員の思いを受け止められたらなぁと思う。
リメイク版は監督・出演がみんなオープンリーゲイってことでも話題に?なっていたけれど、今作のキャストさんたちは情報がなさすぎて色々邪推してしまう。


2020年版でマッボマさんが誰の役をやっているのか知らなかったんだけど、ドナルド役のフレデリック・コムズさんを見た瞬間「これだな」って確信するくらいには優しい美人さんでした。
(合ってた)

いつ契約しようかな〜
いくまる

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