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アルフィーのtylertakeakeyのレビュー・感想・評価

アルフィー(1966年製作の映画)
3.6
六本木の老舗ジャズライブハウスAlfieのためのグッズデザインの参考資料として鑑賞。僕はバート・バカラックの事もジャズの事も詳しくない。1966年のイギリス。プレイボーイ。そしてジャズ。
ここに書けそうな、時代背景や原作のストーリーなどの知識はGoogle教祖の教えをコピペすればいくらでもありそうだ。
誰も知らないようなレアなジャズレコードを掘り下げて優越感に浸る事も、充実してる様な私生活をSNSに投稿し続ける事も、サブスクで観られる恋愛ドラマも、このマイケル・ケインの上品な佇まいの前では、霞んで観えるかもしれない。
真っ先に資本を独占した誰かが作り上げた男女の関係性という固定観念にまみれた視点では、ALFIEはただのクズ野郎なのか。プレイボーイ、マイケル・ケイン、男、浮気、結婚相手、とか検索してみる?
この曖昧な人間社会の常識という壁をどうしてもすり抜けてしまう人間のさがを、この映画は描いてる。サンキュー量子力学。
容姿共に物質的には全て満たされた男が最後に発するセリフ。"人生とは?"
この哲学的ニュアンスは
映画余韻あるあるだと思うが、まさに演技中にカメラ目線で語りかけてくる意外な演出が一番印象的だった。
テクノロジーも万全の現代に創り出される映像や音楽にも、後世に残したい普遍性があって欲しい。超現実的なアニメやデジタルのスピード感を経ても、尚、人間は生きる事の本質を見出せないでいる。2020。
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