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レベッカのtoriten45のレビュー・感想・評価

レベッカ(1940年製作の映画)
4.1
ヒッチコックと言えば『鳥』とか『裏窓』『サイコ』あたりが代表作なんでしょうが、この『レベッカ』にも観る側を揺さぶるヒッチコック式な仕掛けがふんだんに詰め込まれており、ゾグゾク感を楽しむことができます。

冒頭、朽ち果てた大豪邸「マンダレイ」が「わたし」のナレーションとともに映し出され、いったい何が起きたのって?って気持ちになるサスペンス感から始まります。

そこから過去に遡って「マンダレイ」邸宅の主人で大富豪のマキシムとの突然の出会いと結婚、朽ち果てる前の大豪邸「マンダレイ」での新生活などが描かれるのですが、終始事故で亡くなったとされるマキシムの前妻「レベッカ」の存在がまとわりつくんです。

特に元女主人の「レベッカ」を偏愛している召使のダンバース夫人の不気味な立ち振る舞いや見た目が「レベッカ」の存在感をより高めていきます。

素朴で自信なさげな「わたし」がおどおどする絶妙なタイミングで現れるダンバース夫人。振り向くとそこにいる幽霊と同じ質の怖さですよね。

終始姿を見せることない「レベッカ」。その存在感だけは大豪邸「マンダレイ」に充満していて、観る側の想像がバンバン掻き立てられます。

「わたし」の名前って出てきましたっけ?
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