ディス・イズ・イングランドの作品情報・感想・評価

「ディス・イズ・イングランド」に投稿された感想・評価

びーる

びーるの感想・評価

4.5
1980年代初頭のイギリスを背景に、フォークランド紛争で父親を亡くした少年ショーンが仲間と出会い、自分の生きる道を見いだしていく物語。

ファッション、カルチャー映画かと思いきや、内容の濃い社会派映画でした!もっと予備知識を入れとくべきでした…

もちろん当時のファッション、文化を堪能できます。スキンヘッドにベンシャーマンのシャツ、サスペンダーにDr.Martin…
60年代のモッズカルチャーを伝統的に受け継いでいる感じがしてとても感慨深いです泣
みんなが洗練されたファッションを纏い、画面いっぱい使って並んで歩くシーンは鳥肌モノです!

後半から徐々にシリアスになってきます。
グループの仲間割れや右傾化、人種差別など当時の社会問題に目を背けることができませんでした。
サッチャー政権の規制緩和が影響で失業率が悪化し、経済格差が生じて労働者階級がオラついてるのかなぁ…??もっと勉強しないとですね笑

この作品で若者の実態が少しだけわかったと感じています。感化されやすいが故に悪いものも一気に吸収してしまうし、繊細で弱いから集団に属したがるのかな…それでもグループの中で自由に目立ったことしたら敵視されてしまうし…葛藤
自分の考えをもたないとダメですね!

イギリスの文化知りたい〜!って軽い気持ちで見ましたがこの作品に教えられたことが多すぎました。
今年2021年の抱負にネオナチ、ミリシア、スキンヘッド、国粋主義、米国のヒルビリーの貧困層などの映画やドキュメンタリーなどをみたり読んだりして、政治分断の社会で相手側からの視点で物事を見てみることにする。
個人的に中道左派なので、やっはり、公民権運動や少数民族や移民の見解での方が、映画や書籍などは理解しやすいし、楽しみやすいし同意する。

今回、This is England と言って、題だけで、すでに内容が想像つくのを借りてきた。全く私の思った通り、狂いもなく、『This is England 』で、イングランド以外はお断り。

最初は千八十年代の英国のアーカイブからの抜粋ではじまる。サッチャー、フォークランド、スキンヘッド、チャールズとダイアナの結婚、、、、など、時代背景を見せてくれる。

しかし、観賞後、これは1980年代でなくても今でも当てはまる。歴史背景の大切さより、今
現在でも起きうるヒューマン物語だ。そして、国粋主義の団体に入り込んでいく若者の姿が、良く現れている映画だ。ウッディーのように『洗脳だ』といって、初めからこの団体を拒否する判断力のある力強い人もいる。
ある若者のように、団体に入って有力者レニーのスピーチを聞き、『おかしい、こんなことまともに信じてるのか?』と気づく人もいる。(人種差別者は現実主義者とナチは愛国者と体裁の良い言葉に変えている。それに、我々はここで生きているんだ。国が盗まれている)とか。。。
その他に、こういうお偉い人の言っていることは全てが正しいと思って、自分の意見をもっていない若者もいる。
この映画ではっきりわかる。どんな若者が国粋主義の団体に入っていくか!?

ミルキーとコンボ:
でも、ここでミルキーのような存在、どっちつかずで迷って行動している人が、標的になる。そして、ミルキーの家族の民族背景は移民でジャマイカ人で黒人だ。この映画で間違いなく、ここでコンボの標的はミルキーだった。

このシーンは私にとって圧巻だから説明する。ミルキーは自分は『イギリス人』だと皆の前で宣言した。しかし、ウッディーの説得で、重い腰をあげて、白人至上主義のコンボ(Church of Christ: 十字架の刺青を額の下に入れてる)から離れた。それなのに薬を持っていないかとか?聞かれ、コンボの仲間のところへ。

ミルキーの好きな曲とコンボの好きな曲が一致。これはミルキーのおじさんの好きな曲。このタイプの曲はイングランドに入って、スキンヘッドの曲にとコンボが。コンボはミルキーに家族のことを数々質問し、孫が多いのに驚いたり、労働者の父親が家族を支えるため、一生懸命働いていたと。コンボはミルキーの家族のことを『完全なパッケージ』だと。このへんから、コンボの様子が、契りを交わした兄弟ではなくなり『お父さんの悪かったことは何?問題は』と。ミルキーには答えがない。『完全なパッケージ』のなかのなにひとつコンボは持ち合わせていない。『貧しくても堅実に働き幸せな家庭』なんて経験したことがない。ミルキーに対する妬みがここで爆発。そして、コンボはミルキーの問題は『N... 』黒人だということだと。これが、コンボなりのただ一つの優越感なんだ。黒人は白人よりよくてはいけないという白人至上主義者の優越感。強烈なシーンだった。

ショーン:
1983年12歳の主人公ショーンは学校でいつもいじめに会う。履いているパンツが大きすぎることでもいじめの対象にてしまう。だから、転校を母に願い出るが、母親は父親は帰ってこないと言う。ここの段階で、父親は母子を置いて逃げたのかと思って見ていた。
そこで優しい声をかけられ、自分の存在を否定せず、認めてくれて、可愛がってくれるお兄さんを中心としたグループに会った。父親のことを善かれ悪しかれ言われたくない。コンボもきっとショーンのように父親との関係が薄かったと判断したから、ショーンの気持ちを察することができ、『いつでも何でも相談してくれ、失望させないから』と車の中で。この言葉に求めていた父の存在を見ることができたショーン。
イングランドはフォークランドで戦勝し、戻ってくるが、ジョーンの父親は帰ってこない。ショーンは父親の写真を見つめる。 母親とこれからもっと寄り添っていくだろう。
Saint George's Cross を海に捨てる。これはコンボからのプレセント。

蛇足
ちょっと調べて見たが、
カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)1987年ルートン出身16歳のジェベットとショーンは同じ世代なんだ。ルートンはロンドンの北にあるが、そこからこの映画のロットティンガムは150kmばかりもっと北に行く。おなじ、England (イングランド)になる。

このレビューはネタバレを含みます

パンク全盛期に主人公のショーンがベルボトム履いてて揶揄われる所から始まるの、良い……スキンヘッズ達の仲間になりたくて、頭丸めたりマーチン買ってと母親に頼み込むのも、良い……
ファッションの持つ社会性がすっごくよくわかる映画だ

一見皆不良だけど悪者は誰もいないし、皆んな少なからず愛があると思った。バックグラウンドを細かく説明する場面は無いけど台詞や社会に対する考え方、家族との関係、それらの設定節々に皆んな色々抱えてんだなーって事がわかる。うまい、、、、、、、ぶつけようのない気持ちをキャラクターにのせるの、うまい、、、、、、、、

余談
ショーンママ「ウチの子に変なことしないで💢」のシーン観て、mid90sはこれのオマージュか!と今知る私
さと

さとの感想・評価

4.5
ファッションカッコよかったあ。スキンヘッドかっこいいなぁ。ウッディは実写版ルパン三世
yttdms3601

yttdms3601の感想・評価

3.8
お洒落映画見るぞ、って思って見たら、かなり重くてびっくりした。
けど、最近気になってるトピックだったからまあ良かった。

3/2021
マ

マの感想・評価

4.5
モッズからの派生でスキンズへ……と思って観たけれどかなりの社会派だった
時代背景は80年代だが、今現在に通ずるものがたくさんある
色んな捉え方ができるラストシーン、わたしは希望を見出したいと思った
mid90sに似通っている部分があるけれどこっちの方が好き

これは余談ですが、終盤で流れるPlease, Please, Please, Let Me Get What I Wantのカバーがこの映画にあまりにもハマりすぎていて、The Smithsのことをまた好きになってしまった
モリッシーの自伝読んだ上でこの曲聴くと重みが半端じゃないんですよ……
akane

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3.5
バカ殿の娘みたいな子がええんか、
ちょうどいいとこにだけ入ってくるピッタリの音楽、ファッションの持つ側面と時代の側面
May

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3.2
記録
toragin

toraginの感想・評価

4.1
80年代イングランドのスキンヘッズ達のイケイケ青春物語なのかと思いきや…超社会派!ファッションや音楽の裏には必ず政治的思想や歴史が刻まれてるんだなと。
ショーンがお母さんにマーチンおねだりしたのに足のサイズ小さいから合うのなくて普通の革靴おすすめされてたの可愛かった🥺アメリカンヒストリーX好きな人にはオススメだと思う。
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