櫻イミト

さよなら子供たちの櫻イミトのレビュー・感想・評価

さよなら子供たち(1987年製作の映画)
4.0
ルイ・マル監督がナチス占領下の少年時代を振り返った実話もの。ラストは監督自身のナレーションで締めくくられる。
監督らしい繊細な心情描写で少年たちの寄宿舎生活が瑞々しく描かれていた。その分、終盤の残酷な運命が際立ってくる。素人から起用された少年たちの演技もバランスが良く見事。
「さよなら子供たち」は寄宿舎の校長ジャン神父の言葉。彼の登場機会は多くはないが、その人物造詣が示唆に富んでいて映画に深みを与えている。

※ピアノ教師を演じたイレーヌ・ジャコブのデビュー作で、本作を観たクシシュトフ・キエシロフスキー監督が「ふたりのベロニカ」主役に抜擢した
※劇中でかかっている映画は「チャップリンの移民」
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