七沖

ゴジラ対メカゴジラの七沖のレビュー・感想・評価

ゴジラ対メカゴジラ(1974年製作の映画)
3.7
〝宇宙をとびミサイルを撃ち込む! 全身が武器の凄いゴジラが現れた!〟
初代を除けば、昭和シリーズで一番好きなゴジラ映画だ。やはり悪役が魅力的な物語は面白い。アニゴジ第二弾を観て、どうしても本作が観たくなった。世界よ、これがメカゴジラだ!

沖縄の少女ナミが、怪獣が現れるという不吉な予言をする。予言通りにゴジラが出現して街を破壊し始めるが、そこにもう一匹のゴジラが現れる。対峙する二匹のゴジラ。実は最初に現れたゴジラは、宇宙人・ブラックホール第三惑星人が地球侵略のために開発したサイボーグ兵器・メカゴジラだったのだ…というストーリー。

「おかしいぞ! アンギラスが仲間同士のゴジラを攻撃するなんて⁉︎」
子どもの頃からビデオで何回も観ているが、ゴジラの皮を被って暴れまわるメカゴジラが初めて正体現すシーンが最高にカッコイイ!全ゴジラ映画のなかで一番カッコイイシーンはどれかと聞かれたら躊躇なくこのシーンを挙げる。この時にかかる佐藤勝作曲の音楽がまた素晴らしく、悪役の魅力が全開の名スコアだ。本作は総じて音楽がかっこ良かった。

ストーリーは悲しくなるくらい微妙なのだが、メカゴジラの魅力で全てをカバーしている恐ろしい作品。
ゴジラが血しぶきをあげたりミサイルが体に突き刺されるという、今では絶対映像にできないであろうショッキングなシーンも多く、メカゴジラの圧倒的な強さが印象的だ。全身の武器を解放した全兵装攻撃の圧倒的なビジュアルは、決して映像技術が進化した平成ゴジラにも引けをとらない。

そんなメカゴジラを操る敵宇宙人が…とても微妙だった。行動も考え方も全くわからない。相手は異星人なのだから理解できないのは当然なのかもしれないが、なんだかそれ以前の問題のような気がするのだ。
「ヤバイ!メカゴジラのコントロール装置が壊れた!」
「(捕らえた地球人を見て)こいつ頭いいらしいから、こいつに直させよう!」
いやいやいや、やっぱりおかしい。はるばる地球に侵略に来たというのに、母星から技術者の一人も連れてきていないのだろうか…。
キングシーサーを倒すために出撃させたメカゴジラを、わざわざシーサーから遠い場所に着地させて徒歩で向かわせるのはギャグかと思った。飛べるんだから一気に行こうよ!

新怪獣キングシーサーは沖縄のシーサーを人型にしたような怪獣だが、こちらもなかなか味のあるキャラクターだ。なんと片目で敵のビームを受け止め、もう片方の目から反射するという、思わず「なにそれ⁉︎」と言いたくなるような必殺技を備えている。モスラのように歌で長い眠りから目覚めるのだが、歌を二番まで歌われないと起きない寝ぼすけだったりと妙に憎めなかった。

いろいろ欠点は多いが、ゴジラシリーズの中でも屈指の勢いがある作品だと思う。酒を飲みながら複数人で観ると、ツッコミ大会になって魅力が倍増すること請け合いだ。