siorinn汐鈴

ありふれた事件のsiorinn汐鈴のレビュー・感想・評価

ありふれた事件(1992年製作の映画)
2.9
い、いきなり土左衛門という言葉を聞くとは思わなかったなぁ…

モノクロなのでもっともっと古い作品なのかと思えば、1991年、日本はバブルが弾けた頃ですかね…

そんな頃ベルギーで撮られた、なかなかに胸糞悪くなるモキュメンタリー。
無機質にバンバン人を殺め、自己都合ばかりを主張し、気に入らなければ怒鳴り散らす。

優しさや思いやりなどは微塵も感じられず、酒に酔い、嘔吐し、咆哮する。

悪の限りを尽くすが、それは撮影しているものたちへ伝播し、次第に撮るものと撮られるものの境目をなくしてしまう。

慣れとは恐ろしいもので、人の感覚を麻痺させる。
撮るものたちが、さらりとその垣根を超えたところが一番におぞましく、不快だった…

浜の真砂は…とはいうけれど、悪いことはしてはいけませんな。

主役のサイコパス、どこかで観たと思ったら、神様メールのあの父ちゃん(神様)!目つきは悪いですよね…今も。
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