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春のソナタのsonozyのレビュー・感想・評価

春のソナタ(1989年製作の映画)
3.5
エリック・ロメール「四季の物語」の1つ。
Conte de printemps(A Tale of Springs)

高校の哲学教師ジャンヌ(アンヌ・ティセードル)は試験のためパリに出て来た従姉妹ゲールに自分のアパルトマンを貸すが、彼女が部屋に恋人を連れ込んでいてまだしばらく滞在したい様子。
部屋を乱雑にしている彼氏マチューも旅行中で行き場をなくしたジャンヌはあるパーティで音楽学校の生徒18歳のナターシャ(フロランス・ダレル)に気に入られ、彼女の家に誘われる。

ナターシャの母は12歳の時に出て行き、父イゴール(ユーグ・ケステル)は娘と同じくらいの年齢の愛人エーヴ(エロイーズ・ベネット)と暮らしていて、マンションに一人暮らし状態。

嫌っているエーヴの悪口やママへの思いなどをぶつけられつつ、ジャンヌはナターシャとしばらく一緒に過ごすことに。

やがて、ナターシャのお気に入りのフォンテーヌの別荘の庭の手入れのため、ナターシャ、ジャンヌ、イゴール、エーヴの4人が集まるが、そこでエーヴの言動にナターシャがブチ切れ・・・

ジャンヌとエーヴが哲学論で盛り上がったり、ジャンヌがイゴールに「二人(彼氏マチューとイゴール)が似ているのは、生き方が詩的なところ」と語ったり・・これぞフランス!?(私には絶対に出来ない。笑;)。
イゴールがジャンヌに「隣に座ってもいい?」「ええ」「手を取っても?」「ええ」…の流れはビミョーな気もしたのと、ファザコンなナターシャが付き合ってる歳上の彼ウィリアムの印象がイマイチなのも可笑しみ。

ベートーヴェン ヴァイオリンソナタ第5番「春」などの音楽、こじらせ気味のナターシャと大人なジャンヌの百合的ニュアンス、別荘の緑豊かな草木や花、女性たちのコスチューム、室内装飾..etc 春の匂い漂う世界観に浸れます。
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