洋画好きのえび

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1の洋画好きのえびのレビュー・感想・評価

3.9
ハリポタ強化週間再開。ダンブルドアの遺志を継ぎ、ヴォルデモートが作った分霊箱を破壊する旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニーに、想像以上の困難が彼らを待ち受ける。そして、最後にはまた悲しい別れが…

『炎のゴブレット』以降、原作は上下2巻とかなり分量が多くなっていたが、映画版は常に一作完結のスタイルを取っていた。そのため、映画化の際に原作のかなりの部分が端折られていたのだが、さすがに『死の秘宝』を端折るのはまずいでしょう、だってストーリーわけわからなくなるよ?と思っていたら映画版も2作品に分割するとの一報が。製作陣の本気度がわかってとても嬉しかった。
原作を忠実になぞっていた分、ストーリーとしては前作ほどの盛り上がりはなかったけれども、ペベレル兄弟の伝説や、分霊箱の在り処の推理をきちんと説明しておかないとPart 2を観た時に観客が混乱するから仕方ないだろう。でも、ロンが疑心暗鬼になって何処かへ行ってしまうシーンの演技はすごく良かった。今までロンの内面に深く踏み込んだものは原作・映画版含めてこれが初めて。出来のいい兄たちだけでなく、超有名人ハリー・ポッターの添え物として見られることにかなり傷つき、自分に自信が持てないロン。そんな彼の感情の爆発と、ハリーとの和解のシーンは、なんだかハリーもロンもお互い大人になったんだなぁとなんだか親みたいな気持ちになってしまった。まあ、こんな危険でヘビーな旅についてきてくれるだけでかなりいいヤツなんだけどな!ちゃんと気付けよハリー!!

次でハリポタシリーズも最後。そして本シリーズ中一番の感動と衝撃の事実が明かされる…