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ジャンパーのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ジャンパー(2008年製作の映画)
3.5
超久しぶりに観た。
どこからどこまでがCGで加工してるのかは定かではないが、よく見たら結構なロケーションで撮影してるな。
しかも、チェチェンとか紛争のセット始め、渋谷•銀座•新宿の我らが日本、NY、エジプト、ローマなどのわかりやすい世界的な名所の数々まで、突撃ゲリラ撮影でなかったとしたらかなりエキストラも使ってる。

だから、その辺はお金が掛かってるというか、出し惜しみなくジャンパーとパラディンの壮大で脈々と続く戦いの歴史とスケールが表現されてる。
ただ一方でかなり登場人物は絞ってる印象。そこはかなり局地的。ジャンパーもパラディンも人数的にはお互いにかなりの数がいる設定っぽいけど、どっちも5人ずつぐらいしか出てきてない気がする。背景や描写は壮大だが、人物は少し控えめ。

このジャンパーの力の源とか、ジャンプの法則とか、パラディンって誰よとか、なんで戦ってんのかとか、親子でその関係かよ!なんで!とか、はっきり言って説明と言うか回収されてない話題がてんこ盛りなので今からでも続編と言うかリブートを希望します。

ヘイデンクリステンセンって、スターウォーズの頃から思ってたけど目が独特で何か常にぼんやり朧げで遠くを見てる感じの視線だからこういう“狂気が混じってて何か日常に馴染めない、一般人と何かが違う役”が似合うと言うか、普通じゃない感じが、このジャンパーと言う存在が何か特別で何かあるっていう雰囲気にはマッチしてた。

そして、ヒロインの彼女、俺は当時から結構好きだったことを思い出す。彼女も彼女で目力がスゴい。でも、何かこれ以外はパッとしてないのが非常に残念。

相棒役の彼は彼で意外と存在感があって、もう少しヘイデンとの絡み、パラディンとの戦いは観たかったな。何せ、パラディンの隊長がサミュエルなのでね。みんなサミュエルにキャラの濃さで持っていかれちゃって、戦いも劣勢で追い込まれがちだからもっともっとあの手この手で知恵を絞ったり、ジャンパーの能力をもっと活かした頭脳戦みたいなのも張り合って欲しかったな。

ともあれ、本編が90分なくてコンパクトという今時のSF映画にはなかなかない特徴もある本作。

正直言ってそんなこんなで細かいところは勢いで強引にねじ伏せてる。だから、もうパッと観て深いことはツッコマずにすげー能力だな、羨ましいな、でもいろいろ大変だな、と割り切りながら観れば良し。

でも、まだまだ掘れるとこあるやろ!勿体なさすぎだろ!ってのも事実なので続編なりリブートなりも是非希望したい。
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