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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>のとぽとぽのレビュー・感想・評価

4.0
正直、以前に見たバージョン"完全版"と監督の"ビジョン"が実現した今回とでどこがどう違うのか分かっていないけど、いい映画だということに変わりはない日本ミニシアターブームを代表する一本

夫たちと喧嘩別れした妻たちの絆 at 女たちが頑張るドライブイン。ベガスの近くの砂漠の真ん中で、そこはダイナーでガソリンスタンドでモーテル?人生は複雑で一人ひとりに過去や歴史、そこにいる事情が色々とあるけど、不便さの中に豊かさがある。本当になんて優しい映画だろう。
ずっとここに滞在を?まったく腹の立つ奴ばかりだよ!プンプン怒っている女主人ブレンダとローゼンハイムからやって来たふくよかなドイツ人女性ジャスミン(ヤスミン)・ムンシュテットナー。まるでコーヒーと魔法瓶。
他にもカフェの店員カヘンガ、ブレンダの娘フィリス、息子サル。そして、近くのトレーラーハウスに住みながらジャスミンに好意を寄せる派手な服装をした絵描きルディ・コックス(今風に言えばイケオジ?)や刺青師のデビーなど家族同然の常連客たちと過ごすほっこりするような日々が心を開いていく。
劇中後半、二人が(やっと)打ち解けると嘘みたいに優しい顔になるブレンダ。なんてあたたかくすてきな友情だろうか。ジャスミンのマジックが話題になると賑わいを見せていく…。ただ、ジャスミンのビザが切れていることで、マジックは消えた。手品を、手品を、手品を!浮世の悩みはマジックで消えるバグダッド・カフェのショータイム。

ブレンダと相談するわ

P.S. ブーメランしたくなった!
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