くろねこヤマ子

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>のくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

4.1
固まっていた人生が
解き放たれる物語。

人種も生きてきた背景も
全く違うふたりに

心の交流が生まれた時、

カフェに集う
ちょっとはみ出た人々をも
温かく包む。

キンキンと
ヒステリックな女は、
不幸な空気を捻り出す。

肯定される多幸感。
豊満って
持てる力が大きいな。

エンドロールの黒地に
黄色い文字。
何度も流れるコーリング・ユーが、
しつこいのだけれど、
馴染んでゆく良さ。

鉛筆に差し込む消しゴムを
お土産に貰った時、
あの映画のだ!(タイトルど忘れ)
なんて気分が上がった事を思いだした。

あの頃は作品の雰囲気だけしか
掴めなかったけれど。

懸命に生きている人が、
ほっと出来る作品かもしれない。

優しくなっちゃうよね。