いとJ

大脱走のいとJのレビュー・感想・評価

大脱走(1963年製作の映画)
4.0
はたして最後に脱走できるのは誰なんだろう、という感じで観てたんですが、それがメインの映画ではなくて、軍人としてのプライド、捕虜となっても後方かく乱に徹することを決めた男たちの物語でした。
独房王ヒルツ(スティーブ・マックイーン)が主要キャラの中でも特別主役っぽい立ち位置ですが(実際、チラシやポスターはバイクに乗った彼のワンショットが使われている)、彼は何度も逃げ出しては毎回捕まって戻ってきてしまう。国へ帰ることが目的なのではなく、逃げること自体を目的としているかのようです。

音楽はエルマー・バーンスタイン。『荒野の七人』や『ゴースト・バスターズ』の劇伴の名作曲家。「大脱走のマーチ」は映画を観ていない人も知ってるスタンダード・ナンバーになっていて、軽快な音楽は戦時下を描いた映像を明るくみせてくれます。
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