まるまる

大脱走のまるまるのレビュー・感想・評価

大脱走(1963年製作の映画)
3.5
「この世界の片隅に」の片渕須直監督が、自身にとっての三大映画として挙げたのが「大脱走」「七人の侍」「ミツバチのささやき」だそうで、せっかくなので正月休みに全部観ようと計画。
まずはこれ。
恥ずかしながら初見です;^^)/
huluにて。

正直、昔の名作は、既にあちこちの映画でいいところが模倣されつくしていると思うので、片渕監督が、この映画の何をもってベストに挙げたのか、いまさら初見の僕にはよくわかりませんでしたが、何かちょっと損した気分なので、あれこれ考えてみたw

個人的にはジェームス・コバーンよかったなぁと思ったのですが、まぁそういう事ではないですよねw
ほんと、この人は群衆の中にいるより、一人とか二人で行動するとカッコいいなぁw
ちょっと馬入ってるのに…

リチャード・アッテンボロー、若いw
ジュラシックパーク創設者はこんな顔してたんだ。
吹き替え版では永井一郎(さざえさん波平)の声だったのに…

スティーブ・マックイーン。独房王ってw
負けてるけど負けてない、あのラストシーン。
ラストのテーマ曲がかかってる、あの辺の流れ。
一言も発してないのに、観てるこっちを胸熱にさせる、あの辺。
この辺が片渕演出に通じてる気がする。
片渕キャラはよくしゃべりますが、話してる事だけが真意じゃないっていう、何か人に厚みを感じる演出の元は、この辺なのかも?

あと、世界をつくってるのは人みたいのもあるかな?
フェアプレイ精神あふれるルーガー所長の世界と、ナチ親衛隊の生む世界との間で、こうも空気が変わるかっていう。
”誰か”が常に世界の底に流れちゃうのが映画だなっていう。

うーん。何も知らないのに評論家っぽい事書いてる自分が気持ち悪くなってきた。
いまだ「この世界の片隅に」に囚われてる片渕オタクのチラシの裏なので、どうぞお気になさらず。
大変失礼しましたm(_ _)m

http://style.fm/as/05_column/katabuchi/katabuchi_010.shtml
β運動の岸辺で[片渕須直]
このサイト全部読めば何かわかるかなぁ。
でも多すぎて読む気なしw


他、雑感。

実話ベースということですが、ドイツの監視はザルw
大量の捕虜が出るとか、脱走するとか、当時はあんまりなかったのかな?

ドイツの風景ステキすぎ。

インディジョーンズ最後の聖戦でも、オフロードを走るドイツの軍用バイクがエライカッコよかったですが、こっちもスゴイw
サイドカー乗る人も、あんなんなって体重移動するんですね(感動w)
スティーブマックイーンは素でバイク乗りだそうで、納得のトラクションコントロール。

日本では「生きて虜囚の辱めを受けず」なんて戦陣訓がありますが、向こうでは、囚われたら脱走して後方攪乱に努めよなんてのが定着してるようで。
さすが、戦争ばっかしてた国々はしたたかだなぁと思った。

この映画と「遠すぎた橋」のテーマ曲が、今でも時々ごっちゃになるのですが、結末まで同じ余韻を残すとは思わなかったw
映画と相まって、共に名曲w


面白かったです(^^)/
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