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大脱走のippoのレビュー・感想・評価

大脱走(1963年製作の映画)
4.0
※BS放送日本語吹き替え版。たぶんカットシーンあり。

脱獄映画のパイオニアとして有名なので見てみたくなり視聴。
オープニングが始まって「あ、あの曲ってこの映画のテーマソングだったんか!」と驚く。

第二次大戦中の脱獄物はスタローンの「勝利への脱出」以来なのだけど、今回の大脱走も戦時中の捕虜の扱いについて予習して見ればよかったと後悔。勝利への脱出の時もそう思ったのでたぶんこの手の戦時中の脱獄物(と呼ばれるほど多く作品が作られているかは知らないけれど)を見る時は前提知識必須なんだろうなぁ、と思う。

大人数が準備して脱獄するという筋書きなんだけど登場人物たちの関係が上手く理解出来なかった。なんでドイツ人が支援してたのかしら?無知でごめん。

というわけで脱獄する、という部分だけで楽しんだけれどその部分だけでもかなり満足出来た。
着々と準備が進んでいく場面から絶望する場面、脱獄直前の昂ぶる場面やドキドキする脱獄シーンまでしっかり描かれている。
一番驚いたのはこの映画では脱獄した後の逃亡パートがじっくりと描かれていたってこと。脱獄映画は脱獄するまでが作品って思い込んでたのでこれは嬉しかった。
逃亡パートもドキドキするシーンが多いし、主人公のバイクアクションもかっこよかった。

役者さんの方は自分が昔の俳優さんをあまり存じてないのであまりピンと来なかったが、刑事コロンボ好きとしてドナルド・プレザンスが出てきた時は「おっ!!」と興奮した。知らなかったので個人的サプライズ。
キャラクターとして印象に残ったのはトンネルを掘る渋いオッサンのダニー(チャールズ・ブロンソン)が良かったかな、と。採掘シーンの袖なし下着から見える腕の筋肉が綺麗で見惚れてしまった。また昔の映画を見る時にお会いできると嬉しいな。
主演のスティーブ・マックイーンも今回初めて見させてもらったけれど噂通りかっこよかった。

約3時間の長尺の映画だったけれど退屈することなく見ることが出来た。
結果的にあまりハッピーなエンドでは無いのでハッピーエンド好きとしては少し残念だったけれど救いが全く無い終わり方ではなく何か清々しい終わり方だったので後味は悪くなかった。満足。
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