もものけ

ソードフィッシュのもものけのネタバレレビュー・内容・結末

ソードフィッシュ(2001年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品は、個人的評価で傑作だった映画です。
定期的に鑑賞しております👍

ハッカーの帝王と呼ばれていたスタンリーは、NSAの監視下に置かれコンピュータに触ることを許されずに、怠惰な生活をしていた。
ある日、謎の女ジンジャーがハッカーの才能を活かしたいい仕事があると訪ねてくる。
しかしそれは国家を脅かすある危険な誘いだった…。


感想。
「X-Men」のウルヴァリンでインパクトがあった、まだ無名に近いヒュー・ジャックマンが主演して、撮影技術では最新のバレットタイムを用いてド派手な爆破映像で話題になったスリラー。
主人公の背景に、別れた妻に愛する娘の親権を奪われた父親であり、新しい父親がポルノ監督という危険から救う為に計画に乗ることがあり、ヒュー・ジャックマンが優しい父親像を印象的にするキッカケにもなったキャリア的作品。
同じく「X-Men」出演のエロティック全開で美しさ抜群のハル・ベリーのコスチュームも、「マトリックス」のように近未来的で、綺羅びやかです。

「パルプ・フィクション」で復活して以来、独特なキャラクターが多くなったジョン・トラボルタのコスチュームも印象的で、音楽担当ポール・オックンフォードのトランス・ミュージックがより未来的にキャラクターを演出していてクールです。
ハリウッド映画界の落ちぶれはリアリズムに欠けることと問いかける冒頭が、世界で危機から目を逸らす人々への訴えかけへと繋がる演出は見事。

大御所からキャリア浅い役者まで、個性的なキャスティングです。

頭に銃を突き付けられ、フ●ラされながら60秒で国防総省のアクセスコードにハッキングを仕掛ける演出でヒュー・ジャックマンの演技が冴えます。
コードを組む作業での独り顔芸など、その演技の才能が魅力的な作品でした。

オシャレさんでオマセさんな娘ホリーが可愛らしいですが、ポルノ女優で薬に溺れた怠惰な生活を送る母親のネグリスト問題もあり、娘を救い出そうとする父親の愛情が、感動的でもあります。

先の掴ませない展開と、意外性のある登場人物達の背景、ガブリエルの目的などなど、ラストまで目が離せません。

展開に無理があって後付けのようだと評価は低めですが、アメリカ合衆国の非合法活動の行動部隊"ソードフィッシュ"が、ハッカーを騙して金を奪い逃亡の果に死亡したと思わせる為に演出されたストーリーで、アメリカ合衆国を脅かすテロ組織を暗殺する為にアンダーグラウンドへ潜る結末、奪った金を資金源として議会の承認なしに活動できるようになったというオチなので、個人的にはスパイ映画のようにワクワクするラストは大好きでした。
元モサド諜報員の肩書が、イスラエルとアメリカの関係を表していてよりリアルさがあります。

ワインセラーの死体を墜落したヘリの死体としてガブリエル死亡を見せますが、元々ガブリエルの顔は死体に似せて整形されたもので、死んだ人間として新しい顔になりすます為のものだと思いました。
DEAを名乗るジンジャーも、よく考えると麻薬犯罪の欠片もないのに何故か麻薬取締局の捜査官という不自然さが、逆にリアルさを演出していて騙される仕組みです。

二転三転する展開が後付けとしているようですが、最初からガブリエルが仕組んだ筋書き通りに事が運んでいるように思えます。

美しいシルエットのTVR・タスカン・スピードシックスという英国のスポーツカーに乗り、M249軽機関銃をぶっ放しながら走行するアクション。
H&Kやジグザウェル、S&W、ワルサーなどなど、様々な銃が登場するミリターリーティストさ。
ワームプログラムなどコンピューターシステムのハッキング手口。
楽しい要素満載に、どんでん返しの展開とラストまで楽しませてくれました!!

評価は低いですが個人的には、5点を付けさせていただきましたが、10点評価でないと評価できないくらいのアクション映画に拍手喝采なのでした!!
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