カルダモン

サタデー・ナイト・フィーバーのカルダモンのレビュー・感想・評価

4.2
吹替版にて。
ビー・ジーズの『StainAlive』に乗せて颯爽と街を歩く若かりし日のジョン・トラボルタ。子供以上大人未満の姿が愛おしい。

兎にも角にも音楽がなくては成り立たない。次々にかけられる音楽はどれもキラキラで気持ちがいい。
ウサを晴らすような、大人への成長を焦るようなトラボルタのダンス。
ディスコの扉を抜ければ、灰色の実生活とは真逆のカラフルなライトが自分を照らす。フロアが盛り上がれば盛り上がるほど現実逃避の色は濃くなり、ディスコを出た後の生活の色はとても痛々しく惨めに映る。

映画公開当時はディスコミュージックのピークだったんだろうか。最盛期を終えた音楽が再び時代を巡り、ここ数年間のリバイバルが起きたことを思うと味わい深い。
ダンスブームの今現在、見ておくと少し感じ方が違うかも。トラボルタ扮するトニーが現実を直視する心情も含めて。