ShotaOkubo

ボーイ・ミーツ・ガールのShotaOkuboのレビュー・感想・評価

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)
5.0
恋愛における悦びは、その対象と「すれ違う(或いは、掴むことも触れることも叶わずに失ってしまう)」可能性を土台にして生じる。少なくとも、カラックスにとっては、恋愛は喪失に対する無限の恐怖と隣り合わせにして成立している。そのことを最も映画的に表現してみせたのが「ボーイ・ミーツ・ガール」に他ならない。この映画には、一つの時間を2の角度(悦びと恐怖)から見ることを許された場面がある。それをして、カラックスは恋愛における悦びと恐怖が並列していることを表現したのである。
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