ぐっない

ボーイ・ミーツ・ガールのぐっないのレビュー・感想・評価

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)
4.8
夢みたいだった。眠たくて、瞼がとろんとしてしまって、蕩けるみたいで、きもちくて でも苦しくて堪らなかった。ひとつひとつの言葉を私の言葉にした。これが夢ならこのまま目覚めなくていいと思った。


私は好きな人と話をするとき話過ぎてしまう。なんの繋がりもなく言葉を発してしまう。本当に突然、ほっぺを触りたくなってしまう。知りたいけど、知りたいって言えないから、知ってほしくなる。
好きですで付き合って、別れようで別れて、そんな、ただの言葉なのに、ただの言葉で、関係ができたりなくなったりする。なんて脆いんでしょう。なんてあやふやなものなんでしょう。それでも、言葉では終わっても、そのひとの影はなくならない、世界のどこかにどうしたって見つけてしまう。場所だけじゃなくて、匂いや音楽や季節にも。苦しい。
永遠の愛なんてないじゃん。それだけはまだ17の私でも知ってる。それなのにどうして、またひとを好きになるんでしょう。何度終わりを繰り返したらやめるんでしょう。懲りないなあ。馬鹿なのか。馬鹿だなあ。でも今はそんな私が心底いとしいよ。

さっきからずっと、書いては消してを繰り返してる。真っ暗な窓の外から雨の音がする。わかった気でいるだけなのかもしれない これは背伸びなのかもしれない。だから数年後にまた見ようと思う。とりあえず今は、わかった言葉を抱えて眠ろう。

「おやすみ。」
ぐっない

ぐっない