Few

笛吹川のFewのネタバレレビュー・内容・結末

笛吹川(1960年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます


家族でも、性別や普段背負ってる(と錯覚する)責任などあらゆる要因により、権力に対して恨むか、恩を感じるかが別れていた。それは戦にいく側か引き止める側かというのが大きく関わっている。しかしその権力に対する感情の溝がやがて、亀裂になっていく家族の当然を抱えて生きてゆかねばならないことの息苦しさ。たえがたい。
でも物語展開のスピードは、良い。いや早すぎるくらい。

子供がふざけて落書きしたような映像効果、あれなんなんや。滑稽にも思えるし、死んだ人の顔の冷たさの上に、最期に味わった苦味や雪辱なども感じさせてしまうこともあった。どちらも、戦の顔だ。

木下監督がみせる家族には、美しく、夏の川面が浮かぶような涼しさなつかしさなど、ありはしない。そこに信頼を置いてるんだけども。
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