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日本一の断絶男のnsdのレビュー・感想・評価

日本一の断絶男(1969年製作の映画)
3.5
再見。まず主人公の植木等が素性の知れない怪しい人物で、少し怖い。主人公のヤバさ加減でいうと、ニッポン無責任野郎と同じかそれ以上。口からでまかせ言って、どんどん職を変えていくが、それに振り回されるなべおさみがかわいそう。「断絶」が何を意味しているか分からないけど、ホラ吹き、ゴマすり、ゴリガン…と続いてきた日本一シリーズも、60年代最後のこの作品に至ってついに、「出世も会社員生活も飽きた。何にもいらないからただぐうたらしたい」という無気力、諦観の境地に。モーレツサラリーマンを描いた初期作品からわずか5年たらずでこうなるのだから、高度経済成長とはめまぐるしい。
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