浅野忠信による、浅野忠信のための映画。
役を演じるっていうより、浅野忠信自身、浅野忠信を抹消していました。だからこそリアル。どこにでもいる無害なヲタクにしかみえません。
人間っていつ凶暴になってもおかしくない生き物なんですね。ニュースで流れる犯罪者の殆どがどこにでもいる普通のひとなんだろうなって感じました。
罪を犯すひと、犯さないひとの差はきっと2ミリくらいしかない気がします。
「撮る」「撮られる」の間には上下関係が潜んでいる気もします。
「撮るひと」が強いんです。「撮られるひと」の印象を簡単に操作できます。
そんな下品さも露骨に伝わる映画でした。