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セントラル・ステーションのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

セントラル・ステーション(1998年製作の映画)
4.9
何となくパッケージの印象から、ありがちな御涙頂戴モノだと決めつけ、いままで避けていてゴメンナサイ。見た感じのキラキラしたイメージと全然違うやん。めちゃめちゃ泥くさいロードムービーだった。優しそうに微笑んでるおばさんは、駅で文字の書けない人の手紙を代筆をして金を稼いで、実は手紙を全然投函してないというタチが悪すぎるクソババア。そのババアが、母を亡くした少年の父親探しを、至って利己的な理由から手伝ってやるようになるという話。はじめは少年が全くババアに懐かないし、ババアもめんどくせぇことになったなぁって感じなんやけど、遥か遠くに住む父親を探して旅していくなかで、少しずつ打ち解け合っていくプロセスに何とも言えない微笑ましさがあって、少しずつ見てる方も、ふたりに心を寄り添わせていく感じになる。ほんで同じ切ないメロディの音楽が何度もかかるたびに、だんだんと心がそれに引っ張られて行くのが感じられて、すげぇ巧みだなぁと思ってたら、まさかのババァのハートブレイクな展開からもう完全に心奪われ、少年との触れ合いによって少しずつ変化していくババアが、ある建物に向かって歩いてくシーンで、心がぐっと動かされ、最後、少年が買ってくれたドレスに、少年が褒めてくれた口紅を塗って……えーーーー!!! な展開! エンディングの手紙は胸が張り裂けるほどに切なくて、一気に悶絶&号泣。おれ的にはババアの過去と少年の未来が重ね合わせられるストーリーとしてのエンディングのキレイさよりも、ふたりの過去と未来の切なさに涙が止まらなかった。だってあの少年にとって、ババアの存在は確実に目的を超えてたんだよ。これは男にしかわからない感情なのかな? これ見た男はみんなそう感じると思うよ。あと、女ってさ、ババアになっても、相手がガキでも、あくまで、どこまでも、女なんだよなぁ、って思った。いじらしいじゃねえか、チクショウ、切なすぎるよ。ほんまにうわーーーーーて声出たわ! ドーラの演技が良すぎる! また見たい。