2/デュオの作品情報・感想・評価

「2/デュオ」に投稿された感想・評価

監督が本当にヌーヴェルヴァーグが好きなんだなあと感じる作品
アントワーヌのようなライオンヘアーのfragile、しかし西島さんは暴力で制圧するタイプのクズ男なので魅力や愛おしさを感じられず、ひたすら痛ましい話になってしまった…

2人の再会によって部屋を解約できて賃料が浮くというハッピーエンドと解釈した

あえてシナリオを書かないと言っていたが、登場人物が物語の空白を恐れているかのように会話・動きを積んでいるなあという印象を受けた…
良すぎ。

変わらずにいるには変わらなければならない、何かを知るには壊さなければならない、何度も戻ってこなくてはならない。

切り返しを捨て、フィクションとノンフィクションを彷徨う。フィクションで生まれる感情とリアルを捨てその場で出てくるメタ的なリアルを得る。それが果たしてカメラを無視したリアルである限り、どこまでいこうと劇的なものを逃す恐れのあるフィクションであるが、紛れもなく虚構が同居した劇的な映像。

簡単に見えて、タイミング、運、おそらくとてつもない導き、手腕があったのでしょう。

セリフも決まっていないその場で生まれる新鮮な反応とフィクションの中で生まれる新鮮さのどちらも良さはあるのだと。どちらも目指すところは一緒ですかね。どちらも勇気がいります。

良かった。
ネット

ネットの感想・評価

4.0
面白い。俳優に全幅の信頼を寄せているからこそできる芸当。仲直りしてからまた家出するまでのシークエンス、神がかってる。
空洞人間にも、生きた人間としてのヒモ男にもなれる西島秀俊の凄さよ。金魚鉢の扱いに宿るシネフィル俳優としての力。
劇伴の使い方も良い。

人を倍加させる鏡。
帰ろうか?と声をかける渡辺真起子の優しさよ…

インタビューはさすがにやり過ぎでは?と思ったが、最後の柳愛里へのインタビューは、映像として好きすぎた。さすが田村まさき。

このレビューはネタバレを含みます

感情がコロコロ変わって、狂気が剥き出しになる瞬間がたまらなく良かった。
二人が一緒に画面内に出てくることもなければ視線を合わすこともなく、関係性が破滅に向かっていることがわかるカットが多かった。
特に最初の男の顔だけが見える長回しカット、レストランの窓に男の顔や表情が反射してるカット、限りなく異質で、でも自然な画だった。

最後らへんで二人がそれは車と自転車で並走するシーンがある。見つめるのではなく同じ方向を向くことが愛、的なことを誰かが言っていたけど、まさにそれだった。破滅した後にその演出をするのは切ない。
この緊張感は、もちろん破綻に向かうけれど、壊さないとはじまらない。

2018 my best
二度と戻っては来ない、と思っていた同棲していた恋人が気が付けば玄関の入り口に立っている。
ただそれだけのことなのに野心的な犯罪映画でも観ていたような錯覚に陥る物騒な映画。
それが諏訪敦彦「2/デュオ」です。

始めから終わりまで一つの凶暴な指が引き金に添えられていて、ほんの些細なきっかけで暴発しても不思議ではないという厳しい宙づり状態を強いられるような感覚でありながら、この作品は視覚的なスペクタルなど微塵もありません。
ですが持続的に反復していく不思議な緊張度。コレは何なのか?

あのふたり一触即発だぞ。そのうちどちらかが刺されるな、今のうちに何とかしておいた方がいいんじゃないのか?とばっちりはご免だな。
そんな生起可能な犯罪の目撃者にも似た思い。

全編の殆どが西島秀俊と柳愛里の二人芝居で占められる作品ですが、数多のメロドラマのように男のちょっとした浮気心と感傷的な後悔でも介入させればいくらでも誘発できそうな(葛藤)というものがありません。
にも拘らず、犯罪映画のような緊張を呈するのは二人の間にある(分かっていたようで実は何も分かってなかった)という曖昧さに由来します。
だから柳愛里は西島秀俊のプロポーズをきっかけに、そんな曖昧さに苛立つような理解不能ともいえる行動に走る。

観ている私たちも、彼女の行方を追う西島秀俊に対して何かを解決すれば何かが絶たれる、という希望的観測など微塵も持ちあわすことは出来ない。
そもそも何を解決してよいのか自体が曖昧なのだから。

(曖昧さ)という地獄が映画の進行につれてひたすら二人に陰鬱な表情を与える事になるわけですが、そんな陰鬱さに彩られた柳愛里が確信犯的に美しく見えるところに諏訪敦彦の凶暴さが顔をのぞかせているというべきでしょう。
傷つけ、翻弄する事が愛の形であるとでも言わんばかりに。

恋愛映画の型をとりながら、思いもかけぬ瞬間に拳銃が発射される期待と畏れによって語られる犯罪映画的な力強さを醸す禍々(まがまが)しさが漲(みなぎ)っております。
構成だけをベースにシチュエーションに応じた即興演技を通じて今作は進んでいきます。だからといって、即興演技が良いとか悪いとかはあまり分かりませんでしたが、作品全体に流れる空気感と即興演技とうまく呼応したカメラワークが素晴らしいです。

カメラは基本的に長回しで、役者の即興演技をそのまま納めた印象です。最低限の流れを重視しただけのやや荒削りな会話が却ってリアルで、良い意味で演技のテリトリーに収まっていませんでした。その分前後の会話を摘んでいくと、少し感情的に飛躍してるかな、といった違和感があったのも事実です。だいたいのシーンは会話で構成されているんですが、それをあえて切り返しをせず、どちらか一方を後ろ姿で捉えています。表情を見せないことによって、感情の複雑さが際立ち、言動の曖昧さが浮き彫りになります。面白い演出です。

そして、主演二人の退廃的なショットが絵として非常に美しいです。特にラスト、優が洗濯物を取り込み、一人の部屋で横になるショット。家の暗さと外の夕日がマッチした陰影がとても魅力的です。キューブリック風の作り込んだ絵画的様式美やウェス・アンダーソン風の華やかな色調を詰め込んだ絵づくりも美しいんですが、今作のような、日常を切り取っただけの景色との融合こそが日本的で、一番親しみやすい絵だと思います。
shun

shunの感想・評価

5.0
ぬわああああ。
リアル。全部がリアルと言いたいのではない、ここまでリアルな瞬間が映画に存在するんだと思うシーンがいくつかあるってこと。最後の草むらのインタビューなどは、演出をみていると思えなかったものな。カメラ、美術、車と自転車並走は映画的。
全部本物っぽいより、わりときめにきてて、でも本物に見えたほうが良いところは本物に見えるからより凄い。
どこにいるの?
わかんねー

苦しいね

2018年80本目(25)
オレオ

オレオの感想・評価

4.5
演技すごい
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