◆あらすじ◆
パトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベイル)はウォール街の会社に勤務するエリートビジネスマンとして優雅な暮らしを過ごす一方、快楽殺人者として常に嫌悪感に心を満たされていた。彼の殺人欲は留まることなく高まっていく
◆感想◆
一流企業勤めのエリートビジネスマンの主人公の優雅な表面と狂気に満ちた裏面を描いた作品であり、本作の最初から最後まで主人公が話し続ける形でストーリーが進んでいるため、彼の自己中心的な思考と無駄な競争心、殺人に対する異常性などがダイレクトに伝わってきて、観ている私も異常な感覚に染まるような気がして怖かった。
パトリック・ベイトマンは友人たちと「どこの店に行ったか」「どこの服か」「俺の名刺の方が凄い」など無意味な競争に励む虚勢を張りたがる部分を持っており、陳腐な人物のように感じました。しかし、パトリックの裏側には殺人鬼としての姿があり、浮浪者や娼婦を殺していく姿はシーンとしては一瞬ですが、彼の異常さが心から伝わってきました。
本作は連続殺人鬼の話でありながら、前述のとおり、主人公が暇なく話し続けるのであまり暗い感じが無く、極めてライトな雰囲気で進むので、観やすい作品だと思いました。
ストーリー終盤にパトリックが暴走する姿が描かれるのですが、ラストはいかようにも解釈できるようになっていて、面白いと思いました。
クリスチャン・ベイルの鍛えられた肉体と狂気に満ちた演技を味わえる作品としてなかなか面白かった。かなり惨いことをしているのですが、あまり印象に残らなかったのも後味がさっぱりしていて良かったと思います。
鑑賞日:2025年3月23日
鑑賞方法:Amazon Prime Video