踊る猫

アメリカン・サイコの踊る猫のレビュー・感想・評価

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
4.3
二度目の鑑賞になる。原作が重厚だった(悪く言えばしつこかった)のをかなりコンパクトに纏めたという感じで、初見の時はそのコンパクトさが物足りなくて「愚作」と決めつけていたのだけれど、なかなかどうして悪くないじゃないか。クリスチャン・ベールの演技が実に見事であること(あの肉体美!)、映画にしか出来ないスペクタクルな場面の演出も……いやこれは陳腐と言えば陳腐なんだけれど「計算された陳腐さ」の枠の中に収まっているので逆に作品を味わい深いものに仕上げていると思う。流石に小説のエンディングの絶望感まで生み出すことは不可能だったかな、とも思うのはないものねだりなのか。あとやっぱり欲を言えば(もちろんウィレム・デフォーの胡散臭い佇まいも良いんだけれど)全体的に地味であって、もう少しデーハーでも良かったかな、という。まあこれもないものねだりなのだろう。思わぬ拾い物、といった経験。