あおい

アメリカン・サイコのあおいのネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

物質主義社会の象徴のような男、パトリック・ベイトマン。80年代後半のウォール街で華やかな虚像の中に生きている彼は、精神的な抑圧から来る病的な衝動を抱えている訳ですが、舞台は違えど似たように同調し、没個性化し、自分を失っていくということは、現代では多くの人々が経験しているように思います。

ラストシーン、自分が行ってきたことが夢か現かも判らなくなって呆然とするベイトマン。虚飾に飲み込まれて消えていく「アメリカン・サイコ」が絶望する様に、何故かカタルシスを感じてしまうのです。。

…あと、この映画の良いところをもう一つ。それは、102分のコンパクト設計になっているところ。私は短い映画が無条件に好きなんです。
あおい

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