なお

バットマン フォーエヴァーのなおのレビュー・感想・評価

3.8
ジョエル・シュマッカー版バットマン第1作。

前2作からキャストを一新。
新たなブルース・ウェインを演じるのは、昨年『トップガン マーヴェリック』で闘病しながらもマーヴェリック(トム・クルーズ)との変わらぬ友情を演出し話題となったヴァル・キルマー。

そのほか、トミー・リー・ジョーンズ、ニコール・キッドマン、ジム・キャリーなど現在も映画界で活躍するスターたちが共演する豪華な作品となっている。

✏️それにしてもこのヴィラン2名、ノリノリである
前作から引き続きダブル・ヴィランシステム(?)を採用。
顔と脳の半分を硫酸で溶かされ、悪人となったハービー・デント/トゥーフェイス。
天才的な科学知識を持つも、この力を誤った方向へと行使してしまうエドワード・ニグマ/リドラー。

このダブル・ヴィランのマッドでサイケな一挙手一投足は見ているだけでニヤニヤが止まらない。

特にジム・キャリーの怪演は素晴らしい。
彼は記憶に新しいところで映画版「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」のヴィランである悪の科学者・Dr.エッグマンを演じているが、このころからあのクレイジーさは健在だったんだな…と少し感心してしまった。

今はハリウッドを代表する大女優、ニコール・キッドマンも本作公開当時まだ28歳。

本作と同年に公開された彼女の代表作『誘う女』で数多の映画賞を総ナメにした彼女が、なぜ一歩間違えたらバットマンの名を冠したB級映画まっしぐらの本作に出演したのかはナゾだが、とにかく見目麗しい。

✏️B級映画まっしぐら…
たしかに本作は、90年代特有の(伝われ)サイケな色使いを施したコテコテの科学実験施設や敵のアジトが登場したり、カートゥーンで使われていそうな効果音が挿入されていたりする。

しかし、本作が完全なB級映画となっていないのには理由がある。
悲しい過去を背負い戦う、単なる勧善懲悪でないヒーロー・バットマンのハードなバックボーンをきっちりと描いているからだ。

アクションシーンも前2作に比べてかなりパワーアップしており、今見てもそれなりに見ごたえはある。

バットマンの相棒であるディック・グレイソン/ロビンも映画デビュー。

ブルースと同じく悪者の手によって家族の命を奪われたロビンは復讐に燃えるが、それを諫めようとするブルース。
この2人の師弟関係は、ヒーロー映画の王道ながら醍醐味といえる。

☑️まとめ
全体的に漂う「B級映画臭」がやはり隠しきれていないことは否めない。
この臭みが気になる人にはとことんハマらないバットマン作品となってしまうだろう。

だが個人的には、キャスト陣の熱演も含めて前2作よりはるかに好きな作品です。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2023年鑑賞数:26(8)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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