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悪人と美女のlemmonのレビュー・感想・評価

悪人と美女(1952年製作の映画)
3.6
秀作。

思い出すのがどうしても傑作「イヴの総て」。
あのオープニングから溶け込むようにスッと映画全体に染み渡っていく回想シーンから、ラストへ向かい恐ろしいまでの人間性を感じさせられた、あの傑作。比較すると、3つの物語を並べたオムニバス感が拭えなかった。ラストシーンもイマイチアイデア賞的な感想を抱いてしまった。

カークダグラスは健闘しつつもこの役柄に必要なカリスマ性は感じなかった。いい人に見えるんだよなあ。あとガタイが良すぎる(笑)
ファムファタールのグラアムに、おっさんの渋味が出ているパウエル、グラマラス美女ターナーと、スター俳優の連続には心躍ったが。。。


利用するものされるもの。不思議と人間的に惹かれる人はいる。ラスト三人は何を思うか。その後を想像すると楽しい映画ではある。
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