らんらん

阿波おどり 鳴門の海賊のらんらんのレビュー・感想・評価

阿波おどり 鳴門の海賊(1957年製作の映画)
3.5
1941年公開された『阿波の踊子』のリメイク作、マキノ監督自身によるセルフリメイクでもある

昨日オリジナル版を鑑賞、リメイクがあると知りこの機会に見てみることに
オリジナルは現存しているのが改題短縮版ということで、リメイク作ではカットされたところがわかるかなぁと思ったんですが
短縮版のリメイク?ってぐらいほとんど一緒
違ってる点では十郎兵衛の磔シーンの回想がある
捕縛される帰ってきた男が素直に投降せず大立ち回りを見せる、そしてラストにも大立ち回りあり

オリジナルに比べると娯楽作っぽく軽くなってるなーと思う、とりあえずチャンバラ入れて盛り上げとこうみたいなところなんかも当時の定番かな

出演者については、見る前の予想の範囲内の演技かと
主人公はオリジナルに比べるとヤクザっぽくなってる、大友柳太朗らしい良さもあることにはあるが長谷川一夫と比べちゃうとやはり落ちる
ヒロインの丘さとみも悪くはない、前に中村錦之助の石松モノでも見た「〜じょ」っていう四国訛りがかわいらしい
ただ頑張りは見えるけどやっぱり高峰秀子のほうが表情豊かで好き、比べちゃうとなんか野暮ったく見えちゃうかなー
こちらのヒロインもポカポカやるシーンはあるんだけど、デコちゃんがやったビンタ、ビンタからのグーパンのコンボが良かっただけに物足りない

あらすじ自体は前もって知っているのでオリジナルとの比較をメインに見ていたせいか、こういうのってどうしてもそっち贔屓に見ちゃいますね
ラストの踊りのシーンの狂乱さのパワーも欠けてるように見えちゃうし、こっちの方が良かったって点が見つけられなかったのは残念
ただほぼ忠実にリメイクしてあり、元が面白いのでこちらもそう悪くない評価です
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