どれだけギリギリで生きているように見える人でも、本人が意識するせざるにかかわらず、自分自身を生かす為の「意味」は持っているはず。もしそれを無くしてしまったなら、自分がどうなってしまうのかわからなくなるような。
それはある人にとっては家族かもしれないし、ある人にとっては亡き人との思い出かもしれない。それこそ他人からすれば馬鹿らしい、見栄のようなものかもしれない。それが普通。
なのにそれを持ってこの世界で暮らしていく限り、普通の人同士でも諍いは起きてしまう可能性がある。
この映画ではそんな悲劇が描かれる。
だけど、どれだけ見苦しくても、その「意味」を必死に守ろうとした登場人物達がとても愛おしく感じた。
悲しいけど、優しい映画だと思う。