よつ

砂と霧の家のよつのレビュー・感想・評価

砂と霧の家(2003年製作の映画)
4.0
こんな悲劇があろうか。
誰もが幸せになりたくて頑張れば頑張るほど悲劇に繋がる感じがまた面白い作品でした。
父の形見である家を政府の手違いで競売にかけられ、その家を手に入れたのは祖国イランを追われた元大佐一家でした。
元大佐とはいえ、アメリカでの仕事は土木工事など地道な稼ぎで、コツコツ生活を切り詰めてやっと手に入れた家でした。

イランもといペルシャには「王書」という叙事詩がありますが、じわじわと登場人物の首を絞め、嘆きへと向かっていく所が似ているなぁと思いました。

落ち込んでるけど励まして欲しくない。誰とも話したくない。そんな時ありませんか?
そんな時に悲しみに寄り添ってくれる映画だと思います。

なんと100以上の映画化オファーを断り続けてきた著者がやっと承諾した作品であるとDVDに記載されていました。

Wikiに無かったので、以下あらすじ。

『美しい海と夕日が見える一軒の“家”。父の形見であるその家に住むキャシーは、政府の手違いから家を失ってしまう。
代わりに家を手に入れたのは、政変で祖国を追われたベラーニ元大佐一家だった。愛する妻と息子と共にもう一度幸せを掴むため、アメリカ生活最後の希望を家に託すベラーニ。
一方、孤独な生活を送るキャシーも、家族の思い出が詰まった家を取り戻そうとする。心すり減らすような争いの果てに、ようやく心通わせる彼らだが、その先には、あまりに悲しい運命が待ち受けていた…。』
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