天安門、恋人たちの作品情報・感想・評価

「天安門、恋人たち」に投稿された感想・評価

も

もの感想・評価

1.0
この映画のヒロイン余紅はまさにイプセン『人形の家』ノラの中国版というにふさわしく、反逆のポーズ、出て行くという動作、純粋な利己主義の実践(めっちゃセックスする)が表象されているがそれはあくまで中国のオッサンの啓蒙言説により生み出されたものであり、そもそもノラが持っていた近代ブルジョワジー批判というテーマが皮肉にも中国資本主義大爆発理論の承認にすりかえられてしまった、これが「女の性を描いてる」なんて、ふざけんな、ほんとの女の子はどこにいるんだ
mai

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3.9
強烈な傑作だった。天安門事件に触れ、セックス描写が過激だというだけで5年間上映と制作を禁止されたロウ・イエ監督の作品。
燃え上がるような時代に翻弄され、必死に生きる若者たち。通り過ぎていく時代、人々との別れ、新しい出会い、でも何をしても孤独で満たされない。愛や恋など全てが惰性に思えてくる。

時が経って忘れられなかった恋人と再開し、あの頃の青春の淡い気持ちを取り戻すように昔に戻りたいと願っても、昔のようにはもう愛せない。心の中の唯一の思い出が孤独に支配される。
とにかく美しい街並み、性に開放的な中国のお下げ髪の少女、鮮やかな色彩とは対比の孤独の映画だった。
Pierre

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4.2
監督の本懐めいたところは李緹(リー・ティ)にあるように思える。
宇京

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3.4
からっぽのプール
とちゅうまで嫌なくらい感動していた
大越

大越の感想・評価

3.9
中国人のマジでクールな留学生たちがたくさん早稲田松竹に観に来ていて、それが一番良かった。
勝手に自分の為の映画と思えて勝手に響きまくった。
たぶん今観たから。好き。
監督自身の体験談として1989年の天安門事件を扱ったことや、ごりごりの性描写があることで中国本土では未だ公開されずにいる問題作。
私的に物語の本筋は大学生たちの恋模様であり、あくまでも天安門事件については背景としての見方が正解なのかなと思いました。ただ、そういう描き方をすればラブ・ストーリーとして受け入れてもらえないだろうか…という逃げ道としての監督の思惑がなかったか…というのは気になるところですが笑。

「わたしのよさを知らしめる1番の方法」と割り切り、度々男に身体を差し出すユー・ホンの性に対する奔放さや、その恋人チョウ・ウェイの「結局やらせてくれるなら誰でもいいんかい!」っていう男のsagaとしての虚しさを、生きることの延長として捉えられるスレスレのラインで止める嫌らしさは監督の矜持なのか。うーん、納得はできないけどうまい。
どこまでも低い自己肯定感に翻弄されながら幾年も一人を思い続ける強さと、時を経て見過ごすことができなくなってしまった埋まらない溝。ユー・ホンは今でいうならメンヘラで間違いないが、彼女の情熱の先の孤独さや虚しさにどこか共感してしまう自分もいて、見ている間息苦しくて仕方なかった。人を愛するということは愚かな自分と向き合う作業の延長にあるのかもしれない。

クーリンチェ殺人事件からアジア映画熱が自分の中で高まっているのを感じて、あまり手を出してこなかった中国映画をみようとのことでおすすめしてもらった初ロウ・イエ。セリフを極力排し、映像で登場人物の心情を掬いとっていく手腕、お見事でした。
tzz

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3.0
なんとも言えない映画だった。掴み所がない、諸行無常といった感じ… いろんな人が感想に書いてるけれど、天安門事件はそこまで重要な要素じゃなかった。タイトルは「頤和園」のままでもよかったのではないかな〜。失われた楽園というか…

おそらくこの映画の中のモデルとなった北京の某大学で1年間過ごした身としては、学生時代のシーンは懐かしい場面が多数。学生寮や教室、構内に張り出された掲示板、「土っぽい」雰囲気が自分の記憶の中と重なる。春先に柳の花粉が綿毛のように舞い散る様子は、今も昔も変わらないなぁ。
図們、重慶と思い入れのある地域が登場したのもテンション上がりポイントだった。映画の冒頭で朝鮮語が聞こえてきたのはきっと朝鮮族だったのね。
こんな感じで中国好きなので情景がよくて終始楽しめたが、そうでないなら結構つらいかもしれないとも思う。
人を好きになる。好きな人を求める。好きという感情だけで できている映画だと思いました。激しくて悲しくて痛くて生々しい。濃度が濃い。気持ちがすごく伝わってくる。
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