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DISTANCE/ディスタンスのピピのレビュー・感想・評価

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)
3.7
DVD化されていない、是枝監督の伝説的作品。

カルト教団に入信し無差別殺人事件を遂行した4人の信者。この実行犯4人それぞれの家族4名と殺人を起こさず逃げた信者1名にフォーカスを当てた作品。

キャストに手渡された脚本はそれぞれの出演部分だけで、相手の台詞は書き込まれておらず、俳優たちは物語の全貌を映画が完成するまで知らなかった。物語の空白の部分は、それぞれの役者の感性によって作られていった。(Wikipediaより)

「宗教なんて…家族はどうするの!」と考える人がいれば、「まぁ、いいんじゃない?兄さんの人生だからね。」という人もいる。

日本は信仰の自由があるからね。
でもいきなり家族が宗教に入ったのって言って来たらどうしよう。
私は入りたくないって言うけど、家族だからそれで終われない。見た目は何も変わらないのに、別人となってしまった愛する人。

是枝監督=家族映画ってイメージがあったけど、初期作品にこんな家族映画があったとは。

不安定なカメラワークと生活音が作品を、より魅力的に映し出している。台詞回しも全く説明的じゃないのに人と人との関係性が少しずつ分かって、考え抜かれた言葉たちなんだと感じた。
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