アキラナウェイ

ロッキー2のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ロッキー2(1979年製作の映画)
3.9
ロッキー、浮かれるの巻。

前作ラストから地続きの幕開け。
ちょ、待って。
あの音楽と映像で、It's automaticに涙腺崩壊するんだけど。泣けちゃうからやめて。

アポロとロッキーの世界ヘビー級タイトルマッチは、辛くもアポロの判定勝ちに終わるも、アポロは執拗にロッキーとの再戦を挑もうとする。再試合はしないと決めていたロッキーは、ボクシングの世界から身を引くが—— 。

試合には負けたものの、一躍スターとなったロッキー。最愛のエイドリアンと結婚し、CM契約も舞い込み、彼の暮らしぶりはセレブな生活へと一変する。

ここら辺のロッキーの浮かれっぷりが面白過ぎる。

新居を内見する2人。
2階を見ないで契約しちゃうロッキー。
ちょ、待って。
2階は見て。
何段か階段上がれば済む事だから。

車も時計も新調して、絵に描いたような成金生活を送るも、CM撮影で大失敗。CM契約もパァに。

ロッキーシリーズって、毎度見事に栄光と挫折を辿るのね。今回もなかなかのジェットコースターライフ。前作以上に登り詰めたからこそ、堕ちてからが大変。

身重の身体でありながら、無理が祟ったエイドリアンに襲いかかる不幸。ボクシング復帰を反対していたエイドリアンが、ロッキーに告げる。

「勝って」と—— 。

ぬおおおおお!!燃えるーーー!!

かくしてロッキーは、アポロとの再戦に向けてトレーニングを再開する。

中盤以降は良くも悪くも、前作をトレースした様な展開。唯一違うのは、ロッキーがもはや無名の三流ボクサーではないという事。

市場のジョギングから階段を駆け上がるまで、めっちゃちびっ子達ついてくるやん!!

そう、本作のロッキーは1人ではない。
国民の夢や憧れを一身に受けて、世界王者に再戦を挑むチャレンジャー。

エイドリアンがお家で鑑賞だから、前作ほどのカタルシスは生まれないまでも、やっぱり壮絶な死闘の末に、試合終了のゴングと"あの音楽"を聴くと、結局また泣けてくる。

「ダイ・ハード」もそうだったけど、
2作目は、1作目と近い質感で創られる事が多い。変調するとすれば、3作目か…。

最初と最後にきちんと泣かされ、ロッキー祭りを楽しんでおります。